


旧車トラックとして人気のふそうFシリーズの冷凍車、所謂『箱車』のノーマルモデル1/32スケールで
私の記憶では、この車種のノーマルがプラモデルで発売されるのは、今回が初めてのケースだと思います
映画『トラック野郎』の2作目から最終作までの『一番星号』として有名な車種だけに
歴代『トラック野郎』のモデルはもちろん、その他のアートトラックの製品は多々発売されてきましたが
完全ノーマルなモデルとして、近年は1/150スケールのトラコレ以外見当たらず、実車現役当時も
マルシン工業のキングスター(http://blogs.yahoo.co.jp/k163sambar360/18048913.html)のみと思われ
トラックのモデルは、ノーマルよりもアートトラックの方が、売れ筋商品だった事を表しています
これを製品化したアオシマでも、この車種が現役当時に『大型デコトラ』の第一陣として製品化しましたが
一応1/32スケールと謳っていたものの、実際はかなり寸詰まりなもので、完全なスケールモデルとしては
この製品が登場する、21世紀まで待たなければなりませんでした
当キットも元々『トラック野郎』シリーズとして開発されてものを、装飾部分をオミットして
ノーマル仕様に戻したもので、パーツ割を見てみると『トラック野郎』のパーツがそこここに残っています
仕上がりは箱の完成写真を見る限り、この車種としては最高のフィニッシュを見る事が出来るようで
製作意欲をかきたてられる、作り応えのある高級キットだと思います
しかし、これだけの高額キットにもかかわらず、箱を開けるとパーツが単に無造作に入っているだけで
もっと言うと、投げ込まれていると言った状況で、少々悲しくなってしまいます
箱のサイドも完成写真は見られるものの、実車の解説やスペックの表記等の記載が無く味気ないものです
かつてのプラモデルは価格が安い高いによらず、箱を開けると見るも楽しいインナーバッチがあって
それを境に車体と各パーツが分かれて詰め込まれて、完成した時の状況を夢追わしたものです
箱に記載された実車の解説、他のシリーズの写真等も嬉しかったもので、正に夢のある科学玩具でした
コストの問題もあろうかと思いますが、出来るならそれらの一部でも、もう一度見直して貰いたいと思います
2011年3月発売 発売価格9,240円