当時、三菱車ばかりの帝産観光バスにあって
突如導入された、ネオプラン車のスペースライナーに続いて
本命の二階建て観光バスして登場しました
1980年代前半、国内の観光バスは輸入二階建てバスブームで
中央観光に始まった、輸入バスの導入合戦がピークを迎えていました
ネオプラン車が多かったのですが、ヨーロッパの各メーカーのクルマが
次々に日本上陸し、観光地はまるで輸入バスの品評会の様相でした
帝産観光は、その保有するクルマの100%が三菱ふそうだったのにも関らず
ブームには勝てなかったのか、ネオプラン車を導入しました
三菱の試作車に対しても、も大きな力を持っており
三菱と共同でふそうMS系をベースに「スカイパーラーバス」を開発し
豪華サロンバスの歴史に足跡を残しました
そんな帝産観光が、外車に手を出すくらいだったから
このブームが業界での大きさがわかるでしょう
その後、修理や点検の難易さから輸入バスは少なくなってゆき
国産の二階建てバスが登場すると、次第に敬遠されるようになります
更に、二階建てバスそのものが下火となり
現在では、二階だけのような「スーパーハイデッカー」が主流です
このモデルは、その当時に発売されたもので
実車と形が少々違いますが、よい雰囲気を醸し出しています
ベースが東京都交通局の、上野浅草付近の定期観光バスですが
塗装が違うだけで、見事「帝産観光アローライナー」になっています
この個体は当時、帝産観光バス大阪支店があった近所のスーパーで購入しました
地元という事もあって、結構売れていたようで
これが最後の一つだったのを覚えています
多分、他の商品は子供のおもちゃとして消えていったに違いありません
私は購入後、すぐに営業所に行って実物を確認しようと思いましたが
出庫しており、モデルと対面は果たせませんでした
営業所は現在、湾岸の方に移転しており
営業所の跡地は、これまたスーパーになっています
1983年8月発売