
我々のような「クルマバカ」以外は
都会人の一般的な家庭では
普通「一家に一台」が定則です
趣味の眼中にクルマが無い家庭では
正直「クルマなんて何でもいい」と考えている
お父さんも多いのではないでしょうか
その「一台」が最近では
「ミニバン」や「ステーションワゴン」になったとはいえ
今も昔もそれは同じことだと思います
かつての「一台」の代表がこの「カローラ」だと思います
1966年に登場したカローラは
先発していたサニーを抜いて
瞬く間にベストセラーとなり
長い間、日本の代表車として君臨してきました
最近は「フィット」等のコンパクトカーに押され気味ですが
最新の「カローラ・アクシオ」も
いきなり乗っても、直に馴染めるという
何か「暗示」があるかのような、いいクルマです
さて、モデルですが
1975年式の所謂「カローラ30(さんまる)」です
1974年に登場したこの3代目は
1974年~1975年の世界一の生産台数を記録し
1976年にはシリーズ累計生産500万台を突破した時の
「カローラ黄金時代」の車形です
だから、マイカーとしても当然数多く「僕んちのクルマ」として
ミニカーでも「これは売れるであろう」と発売したのですが
全く売れなかったとの事です
子供達はそろそろ火が付きだした
「スーパーカー」ブームに夢中で
何処にでもあるカローラのミニカーには見向きもしなかったのでしょう
実際「トヨタ2000GT」の方が何倍も売れたそうです
よってこれ以降、ダイヤペットには「普通のカローラ」は登場しません
しかし少年時代の私は、このカローラを見逃しませんでした
結構クルマ好きの伯父と、新大阪駅に行った時(何で行ったかは忘れました)
売店でミニカーを見ていると伯父に
「よーし。おっちゃんが一つ買うたろ。どれや?」と、嬉しいお言葉
「カローラがええなぁ」と私が言うと
「もっとカッコエエのにせえや。コルベットとかあるやん」と言われながらも
「これがええ」と、このカローラを選びました
「こいつ、ケッタイなやっちゃなぁ。カローラなんか選びよった」と
伯父が親父に言うと
「すんませんなぁ。気ぃ使わせまして。今日はまだ貨物車を選ばんかっただけマシですわ」
と、自分の息子を「変な子供」のように笑って言ってました
この個体はもちろんその時の物です
30年以上前の
あのひと時が
このカローラを見ると思い出されます
モデルは1976年2月発売
バリエーションは、色違い以外には無く
実車に較べ地味に絶版になりました