トミカの521型ダットサン1300トラックは、21世紀になっても特販品として登場し、トミカ博等で発売されるスペシャルモデルにも起用されました。しかもレギュラー品の頃では考えられない、ツートーンカラーにワイドホイールを履いた、カスタム仕様として現れました。

上半分がガンメタリック、下半分がライトグレーと、カラーリングはシックなのですが、フロントフードとルーフには、レーシーなデザインを施してスポーツ感を強調、荷台両サイドにはトミカスペシャルモデルのロゴが入ります。この特別仕様トミカに漏れなく入るロゴマークは、モデルによっては何とも滑稽になり、正直言って入れないで欲しいと思う事があるのですが、このモデルにおいては、文字の大きさを含めて違和感なく、しっかりとマッチしています。

元々出来の悪いモデルで、特にキャビン付近の仕上げは最悪なのですが、ツートーンカラーによりそれが目立たなくなっており、またラジエーターグリルも実車に近い雰囲気です。但しヘッドライトの両端だけに赤色にテーピングの色入れがあり、これは頂けません。せめてシルバーで、また出来るなら4灯共に色入れが欲しかったところです。

流石に金型の疲労がモデル全体から感じられ、最近TLVから同車種が発売された事もあり、このモデルの存続が微妙になって来たのかも知れません。

2003年発売 発売当時価格 500円(税別価格)






トミカ30周年復刻シリーズから、第1弾に含まれていた、フェアレディZが今回のお題です。このモデルの原型は、トミカ最初期の6点に含まれていたので、30周年記念モデルとして復刻される事が必須だった1台と言えます。

素晴らしいプロポーションを持ち、今見ると古典的ですが、当時の最先端を行ったスポーツカーのスタイルを、小スケールの限界を持って見事再現しています。当時物はホワイトのボディカラーがイメージにあるのですが、このサファリーブラウンは、トミカ発売当初のみにあったカラーバリエーションで、同じく発売初期のみに存在したレッドのモデルと共に、非常に数が少ない仕様として、現在では珍重されているカラーバリエーションです。そんなモデルの復刻ということで、私の中で当シリーズにおいて嬉しい復刻モデルだったと、当時を振り返ります。

トミカ初期の面影が多分に感じられ、現行のタイプながらも、ホワイトに仕様変更されたホイールが似合っており、より当時物に近い雰囲気を盛り上げています。また子供の頃に図鑑や絵本でよく見たフェアレディZは、このサファリーブラウンだった記憶もあり、私的な思い出としても嬉しいモデルです。

30周年記念モデルとして最も相応しい、そして不可欠な車種と言えましょう。

2000年6月発売 発売当時価格 180円(税別価格)







ヒコセブンのRAI’Sブランドから出ていた200系ハイエースの警察車両、今回は神奈川県警察の所轄署事故処理車両です。一見、前回の警視庁の車両と殆ど変りありませんが、こちらはリアゲートにゼブラパターンが施されており、モデルとして見てもインパクトを与えています。

バーライトをはじめ、独特な形状のサインユニットやアンテナが並ぶルーフ、恐らく実在したであろうナンバープレートや、神奈川県警察の字体もリアルに再現しています。また前回も記しましたが、ベース車のDXグレードのディテールも完璧です。

この個体は前回の警視庁のモデルと同時に購入、かなりの特価品だった為、大変お得に手に入れる事が出来ました。今では考えられない話ですが2台で1台分とちょっとの価格で、インバウンド需要とネット販売が台頭する以前の、まだミニカーショップも人情味溢れていた、おおらかな時代の思い出です。

2009年9月発売 発売当時価格 5.500円(税別価格)







京商Jコレクションの200系ハイエース、今回はダークブルーのモデルです。前回のホワイトのモデルとはカラーが違うだけのバリエーションで、相変わらずプロトタイプのグレードが不明です。

実車でも比較的少数派のボディカラーの為か、他のカラーが1000台生産のところ、このダークブルーは816台生産となっており、これは推測の域なのですが、こんな中途半端な数から見て、最後に余った分に塗ったのではないかと思ってしまいます。

私も長年仕事で200系ハイエースの運転席に座って来ましたが、ダークブルーのボディカラーにはあまり当たった事は無く、恐らく10台以内だと思います。殆どがホワイト、続いてガンメタリックとシルバーで、他のボディカラーは極少数でした。

また、会社から与えられて、仕事の直接担当車となったのは、DXのシルバーとGLパッケージのホワイトで、それだけ200系ハイエースのボディカラーは、無難な物が選ばれていたと言う事に結論付けられます。

2007年8月発売 発売当時価格 2.500円(税別価格)










ブレキナ製ドイツ連邦郵便のモデル、今回はT2のバリエーションです。前回のT1と大きな違いは、ピックアップ系が無いところで、全てワンボックスタイプとなります。しかし仕様が全て異なっており、VWタイプ2コレクターの目線で見ると、非常に面白い内容です。

ノーマルに近いバスはT1にもありましたが、左右ドアにはマーク、更に正面にも警告デザインが再現されています。バンパーは黒、これは今回挙げるラインナップ共通の仕様となっています。

T1にもあったアンテナ付きのモデルは、恐らく同じ無線車と思われますが、更に派手な装備が目立ち、アンテナ及び回転灯に加えて、サンルーフらしき表現もあります。作業車ゆえサンルーフと言うよりも点検窓と言った方がよいかも知れませんが、とにかくコレクション映えするモデルです。

デリバンは今回のラインナップの中でも、一番おとなしい仕様で、ドアのマークが無ければ一般的なデリバンです。そのマークが他の3車と違っており、何か別の部所で使われていたのでしょうか?

最後のデリバンハイルーフは、基本的に先のデリバンと殆ど仕様が変わらず、ボディが単にハイルーフとなっているだけです。但しドアのマークがバス2種と同じで、また唯一リアゲートのウインドウに格子が入っているので、大量の郵便物を運ぶのに使われていたと、想像に難しくありません。

前回と合わせて8台のセットで買いましたが、この様なセットで売られていたのは、私が買った時以外に見た覚えがありません。また個々はいつもの透明ケースに入っていますが、まとめて入っていた外箱は、とてもセットの物とは思えない、単なる小さな段ボール箱で『本当に初めからセットだたのか?』と、疑いたくなる様な体裁です。もしバラで売られていたのなら、恐らく当時の私なら、アンテナ付きの2種類しか買っていなかったと思います。

今になってよくよく考えてみると、売れ残る事をを避けてセットにした物を、全部まとめて売られたのかも・・・と、何だか疑いたく思ってしまいます。

1990年代後半発売 発売当時価格 9.400円(税別8台セット価格)