学校から帰りいつものように玄関で


「ただいま」


と言うと祖母が


「おかえり」

 

と言うのに今日は返事がない


いないのかな?

家に入ると食卓の椅子に座っていました

近づいて 


「おばあちゃんただいま」


祖母

「ああ、ななちゃんおかえり」


何だかいつもと様子が違います


「おばあちゃん、どうしたの?」


祖母

「お母さん•••まだかな?」


「もう直ぐ帰ってくると思うけど大丈夫?」


祖母

「ちょっと•••しんどくて•••」


ちょっとどころではなさそうです

慌てて母が内職をしに行っている

優ちゃん家に電話しました

優ちゃん母が電話に出ました


優ちゃん母

「もしもし」


「もしもし叔母さん、お母さん居る?」


優ちゃん母

「あらななちゃん

 お母さんは少し前に帰ったよ

 どうかしたの?」


「わかった、ありがとう」


優ちゃん母に事情を話せばいいものを

動揺していて何も言わずに

電話を切ってしまいました


「おばあちゃん、大丈夫?」


祖母

「•••ん•••」


返事がおぼつかなくなって来ました

堪らず近くに住む安子ちゃんの母

長子おばさんに電話しました



長子おばさんは直ぐに来てくれたのですが

待っている時間はとても長く感じました


長子おばさんが祖母に話かけますが

返事がありません

私は祖母が死んでしまうのではと

恐怖で一杯になりました


そこへ母が帰って来ました

母が話かけても返事がありません

母と長子おばさんが相談して

救急車を呼びました


救急車は早く来たと思いますが

到着までの時間も私には長く感じました


直ぐに対応してくださり

搬送病院の手配などを待っている間

意識のない祖母を見ていて不安がピークになり

母に何度も


「おばあちゃん大丈夫だよね?」


と聞いていました


「大丈夫、心配ないよ」


嘘でもいいからそう言って 

安心させて欲しかった

しかし現実は


「うるさいんだよ❗️

 私にわかるわけないだろ❗️

 静かにしろ‼️」


救急隊もビックリな怒鳴り方


そりゃそうだ、ごもっとも

医者じゃない貴方にわかるわけないものね

正論だよね


しかし不安MAXにこの怒号で私はパニック

両手を広げてから気をつけの姿勢で大きな声で



「はい‼️」


まるで軍隊のような感じの返事をしました


暫くすると搬送先が決まり

母が付き添って祖母が搬送されて行きました


家の周りには沢山の人だかりができていました