今日ウォーキングをしていて、よその部落だが集会所で決算報告会の準備をしているのを見掛けた。道路脇には軽トラがずらり。

 

集会所の中では婆さん達が掃除したり机や座布団を並べたりお湯を沸かしてお茶の用意をしている様子が窺え、外では爺さん達が準備が整うまでタバコを吸いながらワハハガハハと談笑している。昭和だなぁ

 

それにしても、田畑で体を動かしているとはいえ、仲間同士が集まった時の爺さん達は声がデカくてともかく元気。すっぽんエキスやマカ王でも飲んでるのか?

 

 

集会所でのそういう爺さん達を見て移住してきた時のことをふと思い出した。

 

 

2018年、外房のいすみ市に移住して数日後、早速町内会の班長が会費を集めに来た。

 

田舎暮らしのメリット・デメリットをいろいろ情報収集していた中で、郷に従わない新入りへの徹底した排他的扱い例を聞いていたので面倒は避けたいと思ってはいたが、話を聞いていて支払い項目と金額が多すぎることに驚いた。

 

おそらく旧住所に基づいた徴収かと思う。

△△郡▽▽町 大字〇〇 字□□

 

1. 〇〇消防後援会費 3,000円

2. 〇〇区費 6,000円(上半期・下半期 各3,000円)

3. 赤十字活動資金 500円

4. △△郡社会福祉協議会 600円

5. □□会費 3,000円

6. 神社への寄付金 500円

7. 決算報告会終了後の飲食代 1,000円(出席しない世帯も)

 

上記年間合計 14,600円の他に、新入りは入会費 20,000円。

???  普通は町会費500円/月 だけでしょ。

 

こんなもん到底納得できるはずもないが、カドを立てまいと一応了承した。

 

その後、年度末(3月)の決算報告会に出席。集会所には部落の爺さんら20数人がいた。新入りの私を見て「ようこそ」顔は約3人。あとは全員「おまえ、どこの馬の骨だ?」

非常に居心地が悪かった。

 

簡単な収支報告が終わると、これからが本番とばかりの飲み会が始まり、代々この部落で暮らしてきた家同士の歓談で盛り上がる。一応私なりに溶け込もうと笑顔で輪に入ろうとしたのだが「どこの馬の骨だ」扱いは変わることなく、ついに耐えられなくなって丁重に挨拶をしながら座を抜けた。

 

新年度となる翌4月、集金に来た新しい班長に心中を吐露し、今後一切の会費は払わず脱会することを告げた。班長は気分を害することなく私の思いを理解してくれたが、消防後援会費だけは何とかお願いいただけまいかと懇願してきた。

 

しかしこれは言ってみれば部落消防団員の飲み食い代。「はい分かりました」とはいかない。

 

以下、2022年7月29日 毎日新聞より

----- ----- ----- ----- -----

消防団員は特別職の地方公務員。給料にあたる「報酬(年36,500円)」と、消防活動や訓練などに出動した際に支給される「出動報酬」があり、いずれも原資は税金だ。各市町村が条例で定めて支給している。その報酬を巡っては、団員個人ではなく分団がプールして飲食や旅行代に充てるなどのずさんな管理が長年、問題となっていて・・・

----- ----- ----- ----- -----

にも拘わらず部落全世帯から 3,000円ずつ徴収する慣習・神経とは ... 

 

とは言っても、まあいろいろ事情もあるんだろうし班長の顔を潰すのも...と考えて了承した。

 

どこぞの田舎では町会費を払わないとゴミ収集場所を利用させないなどさまざまな嫌がらせがあると聞くが、幸いここではそういうことはなくむしろ良いことがたくさんある。

コメ農家さんからは畑に使う籾殻をもらえるし、収穫時期になると犬の散歩中に農家さんから梨やイチジクをもらったりする。隣の空家の家主からは梅や琵琶の実の採り放題を許されていて、実はいいことづくめ。

 

納得は出来ないが、部落消防団員の飲み食い代 3,000円だけでこの村での平穏な暮らしが保てるならそれで良しとしている。

 

なお懇意にしている農家さんから聞いたところでは、私が抗議したことを受けてか入会金20,000円は廃止されたそうだ。私は取られっぱなしだがw