漫画やアニメを実写化した際には往々にして甚だしいほどの批判が寄せられる。どれほどコスト、時間を費やしてより良いものを作ったとしても一定の否定的意見が見受けられ、100%好意的評価ということは現実では不可能である。

 

そうした実写化作品の中でも数少ない成功を収めた作品が『るろうに剣心』であるだろう。

当作品は計4シリーズに渡って制作、放映され、いずれも大ヒットを収めた。

 

そして、実写化に伴う原作の改変部分にその要因があると考えられる。

実写化に際して原作から改変はいくつか見受けられたが、その改変が映画としてのクオリティを向上させていたため、高い評価を受けていると考えられる。

 

例えば、原作では戦闘シーンにおいてキャラクターが技名を声に出しながら技を繰り出すが、原作ではそのようなことはなく、黙々と戦いが繰り広げられていた。この改変により、戦闘シーンのリアルさが増し、「もしるろ剣の世界が現実だったら」という想像を忠実に表現することができ、実写化の本質を的確に行えていると考えられる。

 

つまり、原作において譲れない要素はそのまま残しつつ、現実に落とし込んだ際不自然になり得る部分を改変することで原作と実写の最適なバランスが保つことができると考えられる。