救急室に入って受付をした後、熱を計った。体温は38.5度。ベッドに寝かされ、右腕で血液検査の採血、左腕では若い男性看護師が点滴のルートを取るため、奮闘中。2回刺してダメだったので、申し訳なさそうに「上手な人に交代しますね!」と、女性看護師にバトンタッチ、ようやく点滴のルートが確保された。


さらに、MRI検査、CTスキャンでは造影剤を入れて検査を行った。造影剤を打ち込むと一瞬にして体が熱くなりサウナに入っているような感覚に。


検査が終わりベッドで待機していると、カーテンの向こう側で2人の医師が話し合っている。


男性医師A:これは深いですねー


男性医師B:深い。これは3型やわ。


男性医師A:すぐ切開しますか。


男性医師B:そやな、切開排膿してドレーン入れて様子みよか。


私は3型と聞いた瞬間、落ち込んだ。数日前、肛門周囲膿瘍と診断された後、ずっとこの症状について調べていたのである。肛門周囲膿瘍(痔瘻)には1型から4型まであり、3型は全体のうち20%の割合で発生する、深く厄介な痔瘻なのである。


それと同時にこの切開排膿手術がいかに痛みを伴う手術であるのかも調査済みであった。私は覚悟を決めて、承諾書にサインをし、手術室に運ばれていくのであった。


続く。