はじまりは母の急な死でした。





令和3年9月1日

仕事帰り途中、父から

母が倒れた。

と一通のLINE。


その日は夜勤明けでぽやぽやしていた状態で帰宅していましたが、一瞬で目が覚めたことを覚えています。

父のLINEはいつも素っ気なく無愛想。

大したことないんじゃないかな?とは思うけど、母は過去2回脳梗塞で倒れているのでもしや、と思い心臓が跳ねまくり。

仕事中の夫に連絡し、早退してもらうことに。私も帰路を早め、その間に父に電話をしても一向に出ず
やっと折り返しが来たと思ったら背後では救急車と救急隊員の声。


「喉に詰まらせたんだよ!!」


と父の怒鳴り声。


あ、これはやばいと思い
私も少しパニックに。電車を降りて夫に電話、その間ずっと泣くのを我慢して頭を叩いてました。

今思えば少しどころか完全にパニックでしたね。


夫は「とにかく落ち着いて、ゆっくり呼吸して。お母さんなら大丈夫。気をつけて帰ってくるんだよ」と言って、途中まで迎えに来てくれました。

病院に着き、救急の待合室に妹と父親を見つけ
妹が静かに泣いていました。
私を見た瞬間妹は大泣き。すぐに抱きしめました。
一緒にいたんだね、偉かったね
って、それしか言えなかった。

「ご飯食べてたらお母さん、急に黙って苦しんでいた。鼻から血が出ていた。」

(書いてる今も、胃が痛い)

母は食事中に喉を詰まらせました。
たまたま父の仕事が休みで隣の部屋にいたから救急車も呼べて、処置もして貰えた。
最悪な状況だったけど、父が休みだったから
本当の最悪な姿を妹が見なかったことだけがまだ良かったかもしれない。

1時間くらいで担当のお医者さんがきて
「まずは呼吸することができる状況にはなりました」と。
「但し、呼吸が止まって60分が経過してしまった、この2~3日が山場です。」

意識のない母の姿を見て呆然
コロナのせいで近づくことも出来ず遠くから。

初めて見る姿に恐怖を覚え

お母さんが死んじゃったらどうしよう

その時はそれしか考えられませんでした。

家に帰ってもそわそわ。
でも母はきっと大丈夫。
夫も、お母さんなら大丈夫だよ、大丈夫。
とたくさん慰めてくれました。

そう思ってました。