同じ道を歩んでいた者たちが、それぞれ別の道へ歩んでいく。道が、分かれていく。どのような道を通ってきたか、これからどんな道を通っていくのか。
どこにたどり着くのか。
その過程でたくさんのものを得るのだろう。
そしてたくさんのものを失い、手放すのだろう。
何故、こんなにも涙が止まらないのだろうか。
何故、こんなにも悲しいのだろうか。
愛してやまない彼らが変わっていくことが怖いのだろうか。
離れていくことが、寂しくてたまらないのだろうか。
ある人は、人生そのものだと言っていたことを、「もうしない」と言った。その言葉が、深く、深く私の心の奥に重く沈んでいくのがわかった。
何年間もの間研究してきたこと。
血の滲むような努力がそこにあったこと。
辛い過去があったこと。
それでも自分の力で這い上がってきたこと。
いつか話してくれたのを、鮮明に覚えている。
本当に、
あぁ
本当に最後だったのだ
と。
過ぎた時間も
努力の結果も
過去は、覆せない。
それも糧になるのだと、そう前向きに捉えられればどれだけ良いか。それができる人間なら
とっくのとうにこの涙は止まっているのだろう。