だいぶ前、書店でたまたま見かけたこちらの塗り絵。
最近になって、ロックダウンも長引きそうだし、一冊ほしいかもと購入した。
ネット上の商品ラインナップが乏しいオランダなので、ダメもとで探していると、意外にも今年オープンしたばかりのamazon.NLにあった(書籍のラインナップだけ無駄に豊富でこういう時助かる)。
小さいころ、塗り絵が好きだったこともあり、今でもこういうのは見かけると手に取ってしまうし、中身が気になる。
2週間もしないうちに我が家に届き、こんな時なのでアルコール消毒を念入りにしてから、さっそく折り目がまだついていない新品のページをそっと開けると、この塗り絵が普通の塗り絵と大きく違っていることに気が付いた。
薄い印刷で、いたるところに数字が記載されているのだ。
そして枠外に、「1は薄青色で塗ってね。10は赤ね、5は・・・」と、色見本とともに指示がある。
なるほど。
指定された数字に対応する色を置いていくと、だれでもあっという間にきれいな絵が描けてしまうっていうやつね。
きわめて細かい作業だが、とりあえず1のところを薄青色(がなかったので持ち色の中ではまだ薄いほうの青)でぬってみた。
ここだけ塗るのでもクッソ時間かかるwww
私が買ったのは「city」シリーズだが、他にも「animal」シリーズがあるそうだ。
動物好きの人にはそっちのほうがいいかもしれない。
極彩色の熱帯雨林の鳥とかあったら、塗るの楽しそうじゃんね。
まあこんな感じなので、塗り絵本来の楽しみである・・・
・「ここは明るい色で塗って、逆にここは暗めの配色にしてギャップを出したいな」的な、自分の好きな場所を好きな色で塗る
・相性のいい色どうしを混色し、持ってる色鉛筆の色の数以上の新しい色を作り出す
・混色したことのない色どうしを混ぜてできた新たな色との一期一会の出会い
・色鉛筆の柔らかで優しいタッチがキャンバス上に徐々に表現されていく
・色どうしを塗り重ねながら美しいグラデーションを描き出す
・鉛筆を寝かせたり、先端を使ったりと、様々なストロークで多彩に表現
といった楽しみは一切ないが、その分だれでも失敗せず、簡単にアーティスティックな仕上がりになるので、配色に自信がなかったり、塗り絵自体に親しんだことがない人におすすめかも。
特に今なんか、コロナ疲れで堪えてる人も多いだろうから、「カラーセラピー」の観点からも塗り絵は有効かもしれない。
ここオランダでも、大人向の塗り絵本が多数販売されているが、本のコンセプトはだいたい「忙しい毎日から抜け出してリラックスしませんか」的な文言が書かれてたりするので、やはり塗り絵にはカラーセラピー的意味合いがあるのだろう。
オランダ人は散歩したり、ベランダで日向ぼっこしたりと、せわしない現代社会に振り回されることなく、毎日の生活のなかにNiksen(ニクセン:何もしないボーっとする時間)を上手に取り入れ、充実した人間らしい生活を手に入れていると、最近読んだ本『週末はNiksen(ニクセン)』(アイントホーフェン在住のライター・山本直子さんの新著)で書かれていた。
<a href="https://pixabay.com/ja/?utm_source=link-attribution&utm_medium=referral&utm_campaign=image&utm_content=538286">Pixabay</a>からの画像
ひょっとして塗り絵は、案外私に合ったニクセンの一つなのかもしれない。
ちなみに、日本でもあるのかわからないが、ひたすら曼荼羅のデザインだけで一冊まとまってるちょっとスピリチュアルな塗り絵とかも売られていたりする。
<a href="https://pixabay.com/ja/users/GDJ-1086657/?utm_source=link-attribution&utm_medium=referral&utm_campaign=image&utm_content=2031287">Gordon Johnson</a>による<a href="https://pixabay.com/ja/?utm_source=link-attribution&utm_medium=referral&utm_campaign=image&utm_content=2031287">Pixabay</a>からの画像
こんなん塗れ言われたら発狂するわ。
マンダラかヨガかは知らんが、ちょっとオリエンタルな要素とカラーセラピーって確かに相性良さそうだけど。
最後に、私はお手本ページに目がとまった。
この本には全部で30種類のパターンがあるようだ(あ、日本の金閣寺もある)。
正直塗り絵しているときよりも、この美しく完成された作品例を見ているときのほうがテンションが上がる私でしたw
<本日の一枚>
ロックダウン直後なんて街の中心でもこんなに人いなかったのに、今となっては人の数が増え、インテリジェント・ロックダウンはいずこに・・・
やっぱり、北ヨーロッパのどんより曇りがちな日照時間の短かすぎる寒い寒い冬を乗り越え、いよいよエネルギッシュな夏へと向かっていく、ヨーロピアンたちにとってある意味最高の時期に、外出るなっていうのはなかなかDNAレベルで難しいようだ。