昨年のクリスマス休暇に、ハンガリーの首都・ブダペストに行ってきました!

ブダペストいうたらこの景色よな。

 

これは「ブダ」地区からドナウ川を挟んで対岸の「ペスト」地区をバックに、ブダペストのシンボルであるセーチェーニ鎖橋を撮った写真である。

ここはブダペスト随一の夜景スポットだ。

 

なるほど。両岸の地区の名前を合わせて人はこの地を「ブダペスト」と呼ぶのか。

 

もちろん、ケーブルカー乗って山の上に行けばこんな贅沢な景色も見れる。

 

パリやロンドンに比べて日本人にどこまで認知されているのかはわからないが、ブダペストは欧州で近年注目されつつある都市で、「ドナウの真珠」「東欧のパリ」とまでうたわれしその美しい光景を一目見ようと、年間通して多くの観光客が訪れる今最高にホットな旅行先なのだ。

 

あら、オランダの「I amsterdam」の親戚みたいなのがこんなところにも・・・

 

栄華を極めしハプスブルク家において、絶世の美女と言われた皇妃エリザベートがこの地を生涯愛してやまなかったのも頷ける。

 

 

今回我々が訪れた12月はちょうどクリスマスマーケット真っ最中ということで、そこらじゅうが美しくライトアップされ、それはそれは煌びやかで美しく、街全体がドレスアップした雰囲気に。

 

 

東欧に位置するハンガリーともなると、クリスマスマーケットには普段我々がすんでいるオランダやドイツなどとは一味も二味も違ったアイテムがずらり(しかも安い)。

 

どれも興味津々で見つめた。

 

そして屋台で売っていたこの謎のスイーツが素朴な味わいのくせに何度でも口に運びたくなるうまさ。

名前を覚えて帰りたかったけど、ハンガリー語で全く読めないため、よくわからんまま香ばしく焼かれた1本を皆で仲良く頬張った。

 

行くまではイメージの湧かないハンガリーのグルメ事情だが、内陸国のため、基本的には肉が主役だ。

地理的に少しアジア寄りだからか、我々日本人の口に合う味付けが多く、どこのレストランでも大変美味しくいただけた。

海鮮が美味しいレストランもあったよん(シーフードなんてお前らの守備範囲外のはずなのにこのうまさ!泣ける!)

 

ちな、ハンガリーの有名なグルメといえば・・・

・伝統の家庭料理である具沢山のグヤーシュスープ

・他よりもリーズナブルにいただける絶品フォアグラ

・名店のチョコレートケーキ

・ハンガリーの食卓に欠かせないパプリカパウダーがふんだんに使われた料理

・世界三大貴腐ワインの一つトカイワイン

マンガリッツァ豚の豪快ステーキ 

 

などがあり、見ての通りどれもプリマ(主役級)なので短い滞在時間でどれだけ「食覇」できるかが勝負の分かれ道である。

 

上記のラインナップ以外にも、フルーツを煮込んだフルーツスープなんて面白い食文化がハンガリーにはあるが、これは、メインディッシュ・ドリンク・スイーツ、どのジャンルを切り取っても申し分なく豊かな食文化をもつ同国ならではだと思う。

 

やはり食の満足度は旅の満足度自体を左右する大きな要因だと私は思っている。

 

日本人というのは、旅先では有名な観光地よりもその土地の美味しい物を食べたいという欲求が、外国人に比べて特に強い傾向にあるというデータも出ているらしい。

 

そういう意味では、ここ、ブダペストは我々日本人にとって最高の旅行先であるといえよう。

 

 

ブダペストの食について語る上で外せないのがこのブダペスト中央市場

ここはまさにブダペストの台所だ。

うまいもの好きにはたまらない。魅力的な食材がたくさん並んでいる。

ブダペストは物価が安いから、たとえ高級食材であってもお値打ち価格で買える点も魅力的だ。

 

ってか肉類、お前ら刻まれたあげくその値段は安すぎだろ。

これから旅行する人に役立つ情報を一つ。

 

ハンガリーはEUに属していながら€(=ユーロ)ではなく、独自の通貨であるft(フォリント)を使っている。

旅行時のレート(1ft=0.37円)でいけば、ちょうどフォリント価格を÷3した金額がおおよその日本円になるということを覚えておけば計算がラクだ。

 

ということは上のお肉は100gあたり23円〜83円で売っているということかもしれない・・・

 

2階には伝統工芸であるカロチャ刺繍や美しい細工のからくり箱などを扱う店舗が所狭しと並んでいた。

 

クリスマスなので我々も一つ、花柄のハンドペイントが施された木製のオーナメントでも買って帰ろうか。

ヨーロッパは物価が高いから買い物しにくいけど、ここなら爆買いしても大丈夫。

 

 

さて、ブダペストに来たからには忘れてはいけないのが温泉だ(ちなみに、ホットスプリングでもなく、スパでもなく、ブダペストの温泉は「サーマルバス」という英語が一般的に使われている)

寒風吹く中、ブダペスト最大のセーチェーニ温泉にみんなでドボンしてきた。

ちなみに私の携帯もドボンしてお亡くなりになったがな。

小さい子いる家に朗報。セーチェーニ温泉は、1歳の赤ちゃん連れでも入場OKだったよ!

 

でもここは思いっきり観光地と化しているので、もう少しローカルな温泉にゆっくりつかりたいという方は同じく市内にあるキラーイ温泉に行くのがおすすめ。

 

かなり年季が入ってるけど、浴室中央にトルコ風呂みたいな大きな円形のお風呂があって、その真上にはドーム状になっている天井があって、それにはいくつもの小さな窓がついている。

 

この暖かく湿った薄暗い空間に自然光が漏れ出すように入ってきて、他ではなかなか味わえない独特の雰囲気が味わえる。(浴室内撮影禁止だったから写真はない)

 

しかもここは日本人には嬉しい40度の浴槽も完備されていた。

 

 

さて、ひとっぷろ朝風呂を浴びた後は、世界一美しいとまで言われる国会議事堂をみにいこうではないか。

ネオゴシック建築とかいうやつやな。

中は・・・

 

豪華すぎワロタwww

なんていうか、これ以上なくヨーロッパです(小学生並みの感想ですみません)。

 

ここはガイドツアーでのみ内部見学ができるので、あらかじめ予約していったほうが吉だよん。

 

我々一行はホテルに近かったこちらの国立劇場内も見学。

最後にはミニオペラも上演され、本場の芸術に酔いしれる・・・(とまではいかなかったけど)。

ってか、写真並べてて気づいたけど、どっちの建物も雰囲気バリ似てるくね?

 

今まで数々の歴史的に有名なヨーロッパの建築をみてきたけど、ブダペストが一番気に入ったわ。

 

ベルサイユ宮殿みたいなゴージャスすぎて落ち着かない雰囲気でもなく、

ケルン大聖堂みたいに荘厳で肩の力が抜けないような感じでもない、

かといってイタリアのルネサンスみたいに絵画で圧倒してくるタイプでもない、

豪華なんだけどどこか控えめで上品、優美さをも兼ね備えたこの瀟洒な雰囲気・・・好きだわ。

 

私はきっと本当はこれが見たかったんだろうな。

 

クラシカルで落ち着いた大人のヨーロッパは、ここにくれば見れるんだね。

なんともレトロな雰囲気の地下鉄1号線のホーム。

ここは世界でもっとも古い地下鉄として世界遺産にも選ばれている。
 

 

ブダペストのそのほかの楽しみ方として、カフェ巡りがある。

ヨーロッパにはパリのように、カフェ文化が色濃く根付いているところが多いが、ここ、ブダペストも昔からの老舗が多い場所である。

 

市内には、先ほどのようなクラシカルな空間をたたえたカフェが何軒もあって、そういうところは大抵スイーツが美味しい。

こんな素敵なカフェが身近にあるなんて、、、ホテルで朝食を食べるなんてもったいない。

ごちそうさまでした〜

 

 

さて、これまでブダペストのいいところばかりを紹介したが、ハンガリーはドイツやオランダなどのEU諸国と比べるとまだまだ後進国だ。

 

ブダペスト空港から市内までをタクシーで移動したが、車窓からさびれた団地が幾重にも並んでいるのが見えた。

もう何十年も手入れされていない、ひび割れた無機質なコンクリートの壁が虚しく空を見上げている様子は、どこかソビエト連邦時代の面影を忍ばせていた。

 

旅行者にとってはありがたいが、物価がこれほど安いということは、それぐらい安い給料での生活を国民は強いられているということでもある。

同じ仕事に従事しても、もらえるサラリーは下手しいオランダの3分の1以下・・・

 

路面電車の中で、我々がオランダから来たことを知ったある乗客が、友人のうちの一人にこう言ったそうだ。

 

「俺はオランダで働きたい。何?ご飯がまずい?そんなことは問題じゃない。俺はオランダで働きたいんだ。」

 

EUが抱える闇が見えた気がした。

 

 

 

<ブダペストの楽しみ方:番外編>

宿泊したホテルの近くがユダヤ人地区ということもあり、ジューイッシュたちが訪れるカフェで朝ごはんをいただいてみることにした。

ユダヤ教はその戒律のせいか、食材を混ぜ合わせることはご法度だそうだ。

確かにチーズ・炒り卵・トマト・きゅうりと全部バラバラに添えられてある。

 

黒い装束で統一されたジューイッシュたちが朝から忙しなくこのカフェに出入りする光景が印象的だった。

 

あ、あと、実弾射撃もできるらしい。

ブダペスト・・・実に様々な側面のある都市だ。

 

 

御礼

水没でもう二度とかえらぬデータとなってしまった私の悲しみの写真たちにかわって、この記事を執筆するにあたり、多くの写真を提供してくれた友人たちにありがとう。