と私は思っている。


幼稚園児でも、女の子は男の先生にはお兄さんっていう眼差しを向けるし、しわくちゃのおばあさんになって老人ホームに入っても、お風呂介助で若い男の介護職員に体を洗ってもらうのはまっぴらごめんなのである。


5歳ぐらいでやっと人間になる男の子と違って、女の子は3歳ですでに人間どころかいっちょまえに一人の女なのである。



そして日本に一時帰国している今、ここ半年で、これほどまでに自分の至らない外見の真実を突きつけられたことはない。


オランダという地は恐ろしく外見に無頓着になってしまう国なようだ。


というか、日本が恐ろしく自分の外見が気になる国といったほうが正しいだろうか。


街を歩けば脱毛サロンをはじめ美容エステ関連の広告にまみれ、街行く女性は皆メイクと流行りのファッションで武装している。


ビーサンとよれたTシャツの私は一体どこの田舎娘か。

無論、同じ格好でもオランダでは少しも気にはならなかったのだが。


ガラスにうつった自分の整わない髪型とだらしのない格好とイマイチなボディラインを見て、この蒸し返すような暑さに包まれた大都会大阪の真ん中で発狂しそうになった。


そうだ。私は自分の外見のこういうところが大嫌いだった。思い出したわ。


というか、せっかくオランダ行って忘れてたのに、よくも思い出させてくれたな日本め。



そもそも、私が料理好きだったり、ヨガやピラティスのインストラクターになりたいと思ったり、ジムに週3日も通ったりするのは根本を辿れば、女として健康でいつまでも美しくいたいからであって、それ以上でもそれ以下でもない。


私のすべての行動は美と健康につながっているのである。



美と健康


これは私の人生における最大かつ永遠のテーマではないかと30手前で真剣に思いはじめている。



一つ断っておくが、私は根本からの美しさに興味があるのであって、例えばメイクアップ化粧品や流行のファッションといった表層の美にはあまり興味がない(もちらん、ファッションやメイクアップは内的なものを表に出す自己表現の一つという捉え方もあるので、そういう意味ではこれも根本の美ではあるのだが)


少なくとも私はそれらは根本の美ではないと認識しているので、日本にいた時からたいして化粧もしなかったのかもしれない。

化粧水や乳液などの基礎化粧品にはかなりこだわっていたというのに。


もう化粧してごまかしたり、服装で体型のコンプレックスをカモフラージュするような小手先の技術を磨くぐらいなら、大金はたいて美容整形や脂肪冷却痩身で部分痩せにでも行くわ。



と、こんな外側からはちょっとわかりにくい自分の美に対する軸をブレささず、これからも貫き通したいと思う。




はぁ、それにしても、、、

日本で女やるって疲れるな。





(本日の駄文)


ある女性誌に掲載されていたコラム「ヨーロッパ女性のファッションの価値観」。

興味津々でページをめくった。


内容は、ヨーロッパの女性は流行りのものに流されず、ナチュラル志向でしっかりと自分のファッション観を持っているのに、日本人はどうだろう。


というたぐいの話であった。


短いながらもヨーロッパに1年住んだ私からすれば、いや、あいつらたいしてそんな確固たるファッション観なんか持ってへんで。


というのが正直な感想である。


たしかに、日本みたいにデザイナースクールに通う生徒さんはオシャレだけど(でも日本のおしゃれとは違う)、たいていの女子は何も考えてないというのが正解じゃなかろうか。


日本に来るヨーロッパからの旅行者の格好がたいしてカワイくないのと同じで。


PRI MARK、H&M、ZARA、c&aなどファストファッションの台頭で、やつらのほうがよっぽどみんな同じ格好をしてるのである。


繊細な柄と凝ったデザインで、ちょっとおしゃれだなって思う時は、お金のある年配の人が着ていることがほとんどで、若い子なんかほんといい加減。



イギリスのBrexitEUが揺らごうが、フランスのように移民問題で治安が悪化して街の雰囲気が悪くなろうが、そこはやはり腐っても鯛。


今も昔も日本人にとって、やはりヨーロッパというのは遠く憧れの地なのであろう。