現在、イスラム教の世界ではラマダンが行われているようだ。
通っている語学学校のイラン人生徒さんも絶賛ラマダン中で、幼子を抱えるお母さんゆえ、彼女の様子を見ているとなんだかとっても大変そう!
なんでも、ラマダンには、日の出から日没までの間、食べ物はおろか水すら一切口にしてはいけないという掟があるから。
んーと、日本だと一番陽の長い夏至でも夜七時にはいい加減太陽沈んでるよな?
じゃあまあ、夜7時半ぐらいには夕食(というか食ってない昼食分も含めて)食いにいくか!ってなもんだけど、ん?まてよ…
私が今住んでいるオランダは、北海道より高緯度にあるため、その分日の入りも遅く、なんと最高で夜10時ぐらいまで昼間みたいに明るい。
ということは、彼らは24時間のうち17時間も飲まず食わずで過ごさないといけないってこと!!??
し、しぬうううううう~!!!!
たとえば、外回り営業のサラリーマンだったらどうなる?
現在、日の出が5時半だから、少なくとも4時半には起床して、寝起きで入りもしない胃袋に朝食(含昼食分)をこれでもかとかきこんで出勤し、暑い暑い外を飲まず食わずで一日中駆け回ったあと、ようやく夜10時に晩御飯(というかそれより水)にありつく生活を1ヶ月過ごすってこと!!??
し、しぬうううううう~!!!!
あとさ、これがお母さんだったら、子供の夜泣きで連日寝不足の中、朝3時半か4時には起きて朝食を作って夫を送り出し、夜は12時ぐらいに晩御飯の片付けが終わって胃の中に食べ物残ったままでも寝なきゃすぐ明日が来るからと、ようやく深夜1時に寝床に入ってお休みなさい…
どうりで語学学校の例の生徒さん、随分と生気が抜けているような感じがしたわけだ。
イスラム教にとってラマダンはアッラーに感謝する神聖かつ大事な儀式とはいえ、これはちと厳しすぎるのではと思ってしまう。
そして最大の謎が、白夜のある地域に住むムスリムの食事時間についてだ。
白夜、陽が一日中沈まない北極をはじめとする超高緯度地域のみで起こる現象。
イスラムの掟を忠実に守るとなると、北欧に住むムスリムは、まさか1ヶ月もの間、本当の意味で断食してたりするのだろうか。
…調べてみたらさすがにそんなことはなかった。
現在、北欧へのムスリム移民の増加に伴い、国際的にも様々な議論が巻き起こっているみたいだが、今のところ、聖地メッカや北欧でもまだ陽が沈んでくれる南部の時間帯に合わせて断食しているよう。
ちなみに、妊婦さんや高齢者はさすがに断食の免除対象になるという特例もある。
せやんな。
1ヶ月も本当に断食できてたらもうイスラム教の人全員仙人になれるわ。
オランダには、当たり前にムスリムが周りにいる環境がある。
日本にいたころは、ラマダン中の彼らのリアルな生活にまで思いをはせることなんてなかった。
きっとこういう小さな気づきが、国も宗教も異なる人のことを理解していく上で大事なんだろうなあ。
今回、かなりびっくりさせられた食にまつわるラマダンのカルチャーショックだったのでした。
(本日の一枚)
先週25日日曜、デュッセルドルフのジャパンデーのフィナーレを飾る花火大会に行ってきた。
夜空に咲く大輪の花。
日本の花火師を毎年呼んで行うらしい。
まさかドイツでこんなに本格的なものが見れるとは思わなんだ。
日本の夏は暑い、でも、風情があっていい。