先日、準備運動をせずに稽古したことから背中の筋肉を傷めてしまいましたので改めて準備運動の重要性について話します。

〈準備運動の必要性〉

準備運動とはスポーツをする前に軽く行う運動のことです。運動前にしっかりと準備運動をすることで、いったいどういった効果があるのでしょうか。

〈怪我の防止〉

運動前は身体が十分に温まっておらず、筋肉や腱が緊張してしまっています。筋肉や腱が緊張した状態だと、関節の可動域が狭く、運動中の衝撃に耐えることが出来ず、肉離れや腱断裂のような怪我に繋がってしまいます。

準備運動により筋温を上げることで、そういった怪我の予防に繋がります。

〈パフォーマンスアップ〉

準備運動をすることで、毛細血管が広がり、体温や筋温が上がります。そうすることで、関節可動域が広がるだけでなく、血管が拡張することで、酸素供給がスムーズになります。酸素供給が十分に出来ていない状態で身体を動かすと、血流低下により疲労物質を身体に溜めてしまいます。さらに心肺機能が運動について行けず、すぐに息切れが起こったりします。準備運動を行うことで身体を思うように動かすことができ、パフォーマンスが向上します。

〈神経の伝達をスムーズにする〉

準備運動をすることで、身体の中枢神経・末梢神経が興奮し、急激な動きに対応できるようにすることができます。そうすることで、筋肉や関節を動かしやすくすることが出来ます。

〈心の準備をする〉

スポーツをする前に準備運動をすることで、「スポーツをするぞ!」という心の準備が出来ます。怪我をするときはボディコンタクトのような物理的な要因で怪我をする場合もありますが、中には急な動きに気持ちが入っておらず、油断から単独で怪我をする場合も多いです。心の準備をすることによって、そういった油断から起こる怪我の防止に繋がります。