実は有り難い薬指
2024年6月13日
今日も夏日の予感な新潟市。
教室のあるバス通り、ある一角に紫陽花が咲き誇ります。
紫や青がやっぱり似合うのはこの6月なのでしょう。
昨日レッスンにいらした生徒様の中で、今年の発表会初挑戦の方がいらっしゃいます。
レッスンに通い始めたのはまだ今年の3月と間もなく。
そしてゼロからのスタート。
それでも導入がスムーズに進み、いよいよ秋の発表会へと目標を掲げて次回のレッスンより、譜読みが始まります。
と生徒様。
レッスンの始まりのきっかけは、今年の元旦の地震という出来事から。
ピアノを始めて、そして一つ年齢を重ねるその節目に、ピアノライフへ目標を掲げること。
「◯◯歳の私の目標!」
とご自分で決意表明するような感じでしょうか。
選曲は桑田佳祐の曲とまた素敵なチョイス。
昨日はお会いした10名の生徒様全員が発表会ご出演を視野に入れてくださっている方々でした。
10:00から16:45まで空きなく埋まっていたレッスンを終えて、ほっと息をついたときの、急に始まった暑さの疲労感と共に充実した疲労感。
そうそうこれこれ。
これから始まるこの夏の熱く熱く充実した疲れ。
発表会前だからこそ。
ストレスを抱えナーバスになるのですが、「頑張れ〜」と生徒様一人一人へレッスンを終えるたびに心の中でエールを送っていたりもします。
そして、レッスン最終時間にいらした生徒様と、数年越しにリトライしている曲が一歩ずつ体と指に馴染んできた様子を感じながら、
帰り際、「10月20日・・」とぽつり呟きながら、想いを馳せていらっしゃるようでした。
皆様の心の変化、波。
これからどんどんその光景が色濃くなること。
本当に嬉しくて有り難く思える日々です。
生徒の皆様もぜひそう思っていただきたいです。
さてそんな昨日のレッスンでの一コマを最後に綴ります。
皆様、いやーな薬指。
その薬指は和音の移動にはとりわけ効果的で有り難い存在だと思っています。
滑らかに運ぶためにも、そして素早く和音の移動を促すためにも。
生徒様と一緒に練習中のショパンの「バラード第2番」クライマックス。
3度ずつ重なった三和音はとりわけ235で弾きたくなるところ、245。
生徒様、そこは暗黙の了解のように当たり前に235で弾いていらして、その感覚も「分かるわかる」と私も頷きながら245で弾くメリットを確認しました。
この曲の右手は親指で押さえる音を軸に三和音が続けて上がり下がりするので、4の指を使っていた方が手首のひねりが少なくて済みます。
それだけ動きに負担がかからないこと。
そしてその分、無駄な動きを省いて速く正確に動かせるようになること。
薬指は、手の構造上、独立できないので、指を上げる力には難点です。
が、ピアノを弾く上で、脱力して、うまく効率よく指を紡いでゆくには実は有り難い存在なのです。
と、綴りながら私もそう気付いたのは本当にこの10年ほど。
苦手意識で固めずに、都合の良い救世主と思って、そして指を上げよう・押そう、とするから薬指に嫌な認識を植え付けてしまうので、「下ろす」だけで良いことを意識して、鍵盤と向き合ってみてください。
一昨日火曜日のレッスンスケジュール上、全くピアノに触れられなかった分、昨日の夕方の空き時間の瞬間に練習を私も・・・
一つのブロックの暗譜の目標期限が近づいています。
頑張らねば!
それでは今日も素晴らしいレッスンライフとなりますように♪