​指先と爪と指のお腹

2024年5月19日


今日も静かに日曜日を迎えました。

日の出の早さのおかげで朝型の性に拍車がかかり、今朝も子供達の靴を洗ったり、掃除に精が出て一日をスタートできました。

お陰で夜がまったく長くなく、死んだように寝ています・・・。それは良し悪し悲しい


今日は交流会。

家族のお昼ご飯も夕飯も主人が作ってくれるというので、有難い貴重な一日に少しでも恩返しを、といつもよりも家のことを朝から片付けておきます。



さて今日は、あまり触れることは無かった《指先と爪》のお話。


ピアノを弾く上で、大切な基礎だと思っています。


女性の生徒様によく見受けられる、爪の音。


打鍵する時に、カツカツと鳴ってしまう爪の音。


これは、爪の長さももちろんですが、形、そしてそれだけではなくて、打鍵する時の指先の当たり方、MP関節の意識、が大切だと思っています。


昨日レッスンに来られたある生徒様と練習中の、モーツァルトのピアノソナタ k.545第1楽章について。

兼ねてより練習中の生徒様。

このまま10月の発表会へと持っていく予定で練習に励んでおります。


皆様、モーツァルトのピアノ曲といえば、トルコ行進曲やきらきら星変奏曲と並んで、このピアノソナタではないでしょうか。


ドーミソーシードレド♫

と口ずさむだけで分かりますよね。


今年は発表会に向けてモーツァルトを選んでくださっている方が今のところ、3名。


ピアノを奏でること、旋律を奏でることの基本的なところを追求する上で、モーツァルトはバッハと並んで最適だなと思っています。


かくいう私は、子供の頃モーツァルトは苦手だった・・・

そしていつかのブログで綴った、コンクールや発表会で暗譜が飛んでしまった悪夢と共に、背を向けぎみだったモーツァルト。


さてそのモーツァルトのピアノソナタk.545


やはりまず皆さん練習に励む箇所は冒頭5小節目からの右手の16分音符の旋律。


ギターで超絶技巧ならぬ速弾きフレーズとしても使われるモーツァルト。


昨日のレッスンにて、生徒様がそのフレーズを弾くと、速く弾こうとすればするほど、爪の音がなります。

カツカツ・・カツカツ・・・


さぁ、まず爪の長さ。

皆様いかがでしょう。


私は深爪寸前まで切り揃えています。


そして、爪の形に沿って、丸く切らないこと。


イメージは、お琴の生田流の爪。



ここまで四角くはしませんが・・・



速いパッセージが上手く回らないな、ミスが多いぞ・・というときは爪の状態に左右されるのを実感するほど、爪の長さを自分のベストに保っておくのも練習過程での大切なポイント。



なのですが、実は爪だけではないこと。


昨日の生徒様もそうでしたが、ゆっくり弾くと鳴らないのに、速く弾くと爪の音がする。


指くぐりや指またぎの度にカツカツと鳴る

薬指の打鍵の前後の指がカツカツと鳴る


指を立てすぎて弾いてしまってはいないでしょうか?


速く動かそうと思って、鍵盤へ指を落とすことよりも、指を運ぶことに意識がいきすぎて、指が立ち、結果力んで、ミスも増える、旋律にムラが出てしまう。。爪の音が鳴る。


というところ。


指のお腹で、自分の首筋の温かい部分に触れてみてください。

指のお腹に自分の体温をじんわりと感じてみる。


その感じた部分で、鍵盤に指を当ててみるんです。



今度は鍵盤の冷たさを指のお腹でじっくり感じて。


どんなに速く動かすときでも、その感触を忘れずに弾きます。



そして、指先で一生懸命に鍵盤を打つのではなくて、MP関節で、指の支えを感じて、サラサラ〜と生えて動いているように指を鍵盤へ落としてあげること。


MP関節はこのこぶになっている部分。


その部分から指が動いていると感じること。

そこで指先を支えているようなイメージ。

そしてその関節が窪んでいては1番ダメなのですが、上げすぎてもまずいこと。


そしてそのまた先に、肩から生えている腕を感じること。

肩幅よりも広い音域を奏でる時や、オクターブをおさえるときは尚更、肩から弾くことをイメージして。


昨日の生徒様とも、指のお腹で鍵盤に触れる話をして、実践してみて、変化を感じて、「もう少し訓練が必要ですね」と共感し合って、次のレッスンへと繋げていただきました。



指先と指のお腹、その感触、感覚、そして根本にある爪の形。



皆様もぜひ確認してみてください。



それでは今日の交流会、

有意義な時間となりますよう願って・・・また明日報告します。



今日も素敵なピアノライフを!