今回はDC2のブレーキ修理のご紹介です。
もうすでにバラされてますが、そもそもはブレーキのタッチがふわふわと怖くて走れないとの事でのご入庫。
前日までは快調に走れていたとのことでしたが、各部点検したところマスターシリンダーからのフルード漏れが1番の原因と推測して修理に入りました。
マスターシリンダーを取り外したところ。
ここまでくるとかなり漏れは進行していたと思われます。
マスターシリンダー本体。
残念ながらマスターシリンダーASSYもマスターバックも廃盤ですので、マスターシリンダーはO/Hしてマスターバックは取り外して錆落としからの再塗装していきます。
まだなんとか中のピストンやシールは新品があります。ただかなり少ない数になってきているので廃盤になる日も近いかも…
同じDC2でも96と98、ABS有り無しでピストンの品番が違うため使い回すことが出来ません。
またEK9やEG6とも品番が違います。
96のABS無しはもうピストンも廃盤になっていたと思いますが…当店としてもなんとか出来ないか考え中です…
バラしたマスターシリンダーは超音波洗浄機にドボン。
ボディから下ろしたマスターバック。
今の時点で機能上問題ないとしても、このまま取り付けるのはお客様や車の事を考えると有り得ないと思いますので…手間は掛かりますがサビ落とししてきっちり再塗装します。
サンドブラストとペーパーでサビ落とし…
下地作って脱脂ののち、再塗装。
つけたら大して見えなくなるものの、こういう所が綺麗だと車全体がシャキッと見えますね。
マスターバックを外したボディ側。
今のうちに掃除。
超音波洗浄機で綺麗になったマスターシリンダー本体。
ただシリンダーの内壁に線数が…
こういう場合の方が多いので、出来るのであればマスターシリンダーASSYで取り替えられれば安心なのです。
しかし部品がない以上これを活かしていきます。
そもそも新品を使わずに直せるのであればそれもまたベストな選択なのかなと思います。
ペーパーで内壁を均して…
あんまり傷を追いかけすぎても、それが原因で漏れてしまっては元も子もないので探り探り均していきます。
今回はそんなに深い傷ではなかったので、元の部品を使っていけそうですね。
マスターシリンダーを組み付けたらボディへの取り付け。
最初に比べるとだいぶシャキッとした印象ですね。性能的にもかなり安心して乗れるようになったと思います。
こういう所はなかなか目につかないので分かりにくいと思いますが、もうこの年式の車で一度も部品交換していなければ確実に寿命を迎えています。どんなに距離を走っていなくても…関係なく。
EG6、DC2、DC5、EK9、FD2、S2000…みんなガタが来ているのが当たり前の状態です。
だからこそ最近購入された方は特に、何も問題はなくとも信頼出来る人がいるお店で一度お車の点検をされるのをオススメします。
出来る事なら年に一度くらいのペースで、あまり走っていなくともオイル交換のついでにでも点検されるのがベストだと思います。
当店でもご相談頂ければお客様に合ったアドバイスをさせて頂きますので、ぜひ気軽にどうぞ。
ではまた。