「省略」はなぜ起こる?音声的理由を感じよう。 | 「未来を切り拓く、本物の英語を。」フリーランス英語講師K-the English Mercenary Lecturerのブログ

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こんにちは、フリーランス英語講師のKです。

 

昨日go seeのように二つの動詞が連続するのは、両者の間にもともとあったandが省略されたため、というお話をしました。

 

「省略」って英語を勉強しているとよく聞きますよね。

 

でも一体どうして省略という現象が起こるのでしょうか?

 

 

「省略」にはいくつかのパターンがあります。

 

 

一つは、意味の重複を避けるとき。

 

同じ意味の言葉を繰り返すとくどく聞こえてしまうので、二回目はわざわざ言わない、という場合です。

 

 

もう一つは、機能語の省略

 

関係詞や等位接続詞などの接続詞、前置詞、冠詞など、文法的な役割を果たしたり話し手がどのように物事を捉えているかということを表す言葉を機能語と言います。

 

これに対して、名詞、動詞、形容詞、副詞のように実質的に意味を持ち、意味内容を伝える役割を持つ詞を内容語と言います。

 

 

機能語と内容語のうち、機能語は省略されやすい傾向にあります。

 

機能語はそれ自体が内容語のように実質的な意味を持たず、意味的な価値が低いとみなされるため、というのも確かにその通りですが、もっと大切なのは、その発音です。

 

 

文法的な機能を中心に抱える機能語は、相手に意味を伝える内容語と比べると弱く、短くしか発音されません

 

そのため、極端に聞き辛かったり、前後の単語に吸収されて聞こえにくくなったりすることが頻繁に起こります

 

go and seeを実際に言ってみると分かりやすいと思いますが、一般的な文脈ではこれら3つの単語が全て均一に発声されることはありません。

 

「行く・見る」の意味が大切だからこそ、andはあえてカタカナで表せば「(ェ)ン」くらいにしか音が響いてこず、間違っても「アンド」とはっきり聞こえることなどあり得ないのです。

 

この「聞き取れない」現象こそが機能語省略の正体です。

 

接続詞のthatや目的格の関係代名詞が省略されるのもこうした音声の問題と無関係ではありません。

(ちなみに主格の関係代名詞が省略できないのは、これを省略してしまっては文構造に混乱をきたすという文法的機能が優先されるためです。)

 

 

 

知識として「〇〇は省略される」と勉強することも必要かもしれませんが、実際に声に出してみて「ああなるほど、確かに弱く発音するからこりゃ聞こえなくなって結局省略されても仕方ないな」と感じられるようになることも大切です。

 

省略に強くなるためにも、やはり欠かさず音読練習を続けてくださいね!

 

今日もお読みいただきありがとうございました。

 

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◎プロフィール◎

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アメリカ・オレゴン州の高校を卒業

大学での専門は英米文学、英語学、英語教育学

現在フリーランスとして高等学校、予備校、企業等で教える英語講師

スカイプを利用した個人レッスンも随時行っています

 

《指導資格・受賞歴・実績等》

・中学校高等学校第一種教員免許(外国語【英語】)

・国際英語発音協会認定 【英語発音指導士】

・Advanced Certificate in TESOL(TESOL上級課程修了証)

※TESOLとは、英語を母語としない人に教えるための世界的に認知されている英語教授法です。

・Advanced Certificate in Teaching Japanese(日本語教授法上級課程修了証)

・IIBC AWARD OF EXCELLENCE(TOEIC4技能優秀賞) 2年連続受賞

・2016年度株式会社Y(予備校)講師新人賞受賞

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書籍『英語のプロ300人に聞いた 日本人のための絶妙な言い回しフレーズブック』(2017 明日香出版社)(←クリック!)

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(2017、2018年度実績)