こんにちは、英語講師のKです。
昨年末にコチラの記事でも触れていたのですが、教え子の高校生が先般実施された1月のTOEICを初受験しました。
彼女は高校3年生ですでに大学に合格して進路も決まっていたので、受験後はしばらく会う機会もなかったのですが、
先日に結果が返ってきたということで教えてくれましたのでご報告です。
(ちなみに本人にはこの記事を書くことを了承してもらっています。)
初めて受験した結果は・・・
600点でした!
一般にTOEICは、特に英語を仕事にするわけでない限りは600点から履歴書に書けるレベルと言われていますので、
この600点をまずは目指していこうという初級者の方は多いと思います。
以前に僕が担当させていただいた某大手企業様での対策講座も600点コースでしたし、社会人でも600点を一つの目安として目指しておられる方は多いです。
同様の理由で、大学生も卒業までに600点を目指す学生さんが多いですね。
おまけにTOEICの毎回の全体平均点が580点前後というところも含めて考えると、
600点という数字は目標としては最も需要のあるスコアと言えるかもしれません。
こうした背景に彼女のレベルも重ねて勘案したうえで、
僕も彼女には「600点をまずは目指そう」というスタンスで指導してきました。
とは言いつつ、慣れない形式や大学受験とは違った語彙や内容や難易度に戸惑うことも考慮すると、
初めての受験では550点くらいが現実的なスコアになるかな、と読んでいたのですが、
見事に僕の予想を裏切ってくれました。
とても良い意味で。
ただ、アビメを確認すると課題が見えてきます。
全体的に彼女はリーディングよりもリスニングが強い傾向にあります。
昨今の高校生はリスニングがとにかく弱いと言われます。
今年のセンター試験も過去最低の平均点でしたし(内容難易度は度外視していますが)、
とにかくリスニングが課題だからその力をつけてくれ、という依頼は僕のところにもかなり増えてきています。
事実、リスニングだけをテーマにした講座を今春から受け持つことになっています。とても珍しいことに。
そんな中にあってリスニングが強いというのはとても良いことです。
言語に音声は絶対不可欠なものであり、知識はもとより4技能にも絶対に必要な要素です。
もっと言えば、英語が伸びる人は音声に強い人です。
ただまあ、だからと言って今すぐに満足のいく点数が取れるというわけではもちろんなく、
リスニングでもPart1と2で恐らくは取れるはずのところを落としているようです。
そこが修正できればスコアアップは確実ですね。
Part3と4もまずまずですが、もう少し冷静な得点力が欲しいところ。
でもこれについても、上記のような理由もあり相当の伸びしろが見えるので期待できます。
リーディングでは文法の正答率は比較的高いものの、推測や情報の読み取りが甘い様子。
これは想定内でした。
彼女は文章をパッパッと素早く良いリズムで読むことができるのですが、それが逆に正確さを損ねる原因になっていることが多いので、練習のときからの課題でした。
性格的なこともあるのでしょう。
TOEICは素早くポイントを掴むことが大事、とよく言われますが、
ゆっくりと正確に細かいところまで読める力があってはじめて素早い読みに移行できます。
まずはその練習を重ねることですね。
シングルパッセージから今一度丁寧に読みながら練習を重ねてもらいたいと思います。
(多くの方に共通することなのですが、なんとなくとかざっくりととか狙われたポイントだけをとか言う前に、一つ一つを丁寧に、を心がけるべきです。)
同時に語彙力も高めてもらえれば700くらいはすぐに到達できそうです。
(余談ながら、文法でそれなりに力が出せれば600点は狙えるという僕の別の仮定は当たっていました笑)
いろいろと課題はありますが、対策時間もあまりなかった中で、
初受験で600点取れたことは上出来だったと思います。
潜在的な力はかなりあるタイプの生徒なので、大学卒業までには800点をぜひ狙って取得してもらいたいですね。
本人にはすでにそういう風に勝手に目標として提示しておきました笑
さて、そんな感じで彼女のTOEIC初受験は終了しました。
そして無事に高校を卒業していきました。(おめでとう!)
出会って約一年。
大学受験を中心に英語を教え、大学決定後にはマンツーマンで何十時間も英検やTOEIC対策を指導してきました。
英作文の添削や面接の練習をしていた日々が懐かしく思い出されます。
勉強のかたわら世間話や無駄話などもたくさんしながら、とても楽しい時間を過ごすことができました。
ありがたいことに、僕が教えたことを本人もとても喜んでくれました。
でもまあ、そういう前向きな言葉をいただけるのは本当に嬉しい限りです。
この一年間に僕が指導させていただいた方々の数は、学校や企業などを全て合せると600名ほどいらっしゃいます。
(ざっと数えてみたのですが、そんなに教えていたんだなと自分でもちょっとびっくりしています笑)
その中でも最も思い出深い生徒になったことは間違いないですね。
これからもなんやかんやと英語を教えることはあるでしょう。
次は大学入学と同時にGTECを受けるらしく、またいろいろと教えて欲しいとのことなので、
直接会う機会は減ってしまうとは思いますが、
これからも何らかの形で英語は教え続けたいと思います。
生徒の方々との出会いというのは宝なのだとつくづく感じました。
今日もお読みいただきありがとうございました。