動名詞と現在分詞のネイティブ感覚。 | 「未来を切り拓く、本物の英語を。」フリーランス英語講師K-the English Mercenary Lecturerのブログ

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こんにちは、英語講師のKです。
 
先日、ある英語ネイティブの先生が僕の講座(予備校)を受講して生徒と一緒に英語を学ぶという、なんだかよく分からないことがありました。
 
もちろん教養があって、教授資格も海外での指導経験も10年以上はあるプロのネイティブの先生なのですが、知識もスキルも、日本人指導者から学ぶことは多いみたいです。

僕の授業もすごく喜んでくれて、ぜひ次回も受けさせてくれとラブコールいただきました。
 
僕は僕で、ネイティブに教えて差し上げようなんて考えは毛頭無いわけで、むしろティームティーチングよろしくネイティブのリアルな感覚や意見、発音や実例などを授業中に他の生徒たちと共有できる最高の機会だと思って、超ラッキー的なノリで楽しくさせていただきました。
 
さて、その授業(高3対象)で面白かったことを一つ。
 
単元は動名詞
 
さっそく「動名詞とto不定詞(名詞的用法)の違いって何?」って聞いてみると、まさかの現在進行形の例文で説明してくれました。
 
 
日本では一般的に動名詞と現在分詞は別々に教えますが、
 
「ネイティブにとってはどちらも-ing形であるという点で両者に大差を感じていない。基本的には現在分詞的意味と使用を中心に置き、動名詞については、ときに名詞としてはたらくこともある、くらいの認識しか持っていないことが多い(だから動名詞という言葉もあまり知らない)」
 
みたいなことを以前に何かの本で読んだことがあったので、へーそういうものなのかと思ったものでしたが、いざ動名詞の質問をしてみると本当に現在分詞の例文が返ってきたので、その指摘もまんざら間違いじゃないのかなと思ってとても興味深かったです。
 
(ちなみにその先生はきちんと動名詞"gerund"を把握しています。事前に確認しましたので。それでも僕の質問に対してすぐに思いついた例文が現在進行形だったというのは、うっかりというよりもやっぱりどちらも-ingだから一緒だ、みたいな感覚的なものが強いからなのかもしれませんね。
 
それに進行形がもともとbe in -ing(つまり動名詞)が由来だとされることや、異なる語尾変化を有していた現在分詞が動名詞の形に統一されたといった歴史背景からも、結局今ではどっちも同じもの的な発想に至るのも分からないではない気もします。彼らがそういう背景を知っているかどうかは別としても。)
 
動名詞と現在分詞の違い(または共通点など)を必死こいて教える傍らで、ネイティブたちはそんなことを全然気にしていないというギャップ(笑)
 
ネイティブの感覚や知見を日本の英語教育にそっくり取り入れて、ネイティブはこう考えてるからみんなもそう考えようみたいに強いることが必ずしも正解になるとは思いませんし、参考書的に体系立てて文法を教えることがまずは必要だと信じてやみませんが、なんだか滑稽な気がしないでもありませんでした。
 
とりあえず生徒たちには混乱しないようにうまくその場は僕の言葉で説明し直しましたが、しっかり学んだあとでいずれはネイティブのようにどちらでも気にしないくらいのレベルにまで昇華させられるといいのでしょうね、きっと。

 

今日もお読みいただきありがとうございました。

 

 


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