静岡新聞朝刊6月2日

俳優の今福将雄さんが亡くなった。94才だった。私が子供の頃から映画やテレビで見ていた名脇役のご冥福をお祈りします。今福さんの訃報記事に出ている「日本のいちばん長い日」という映画は1967年に東宝の創業35周年を記念して作られた岡本喜八監督の作品で、実は今映画館に行くと同じタイトルの予告編が上映されている。今福さんが公開前に亡くなられたのは残念だが、戦後70年にリメイクされるのがふさわしい作品だと思う。監督は沼津出身で今「駆け込み女と駆け出し男」が公開中の原田眞人さんです。1945年8月14日正午から玉音放送が流れる翌日の正午までの24時間を描いている。
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リメイクといえば、この訃報記事を見て、なぜか最初に思ったのは桑山正一さんのこと、松本清張の「霧の旗」は二回映画化されましたが、桑山さんは1965年山田洋次監督の松竹作品にも、1977年西河克己監督の東宝作品にも出演しています。私がこれに気づいたのはテレビで1965年の作品が放映された時で、実は桑山さんは12年後の作品で全く同じ役を演じていたのです。両作品とも現在では不適切な表現が多く「ピー」がたくさん入る作品で、テレビで見ていたその時も桑山さんのセリフに「ピー」が入っていたのを憶えています。
ちなみに主演は65年が倍賞千恵子さん、77年が山口百恵さんでした。