今年9月に日本ジオパーク全国

大会が洞爺湖でありますが、

そのプレイベントの第2弾として、

町のジオパーク推進室が主催

するプレイベントがありました。


テーマは 


縄文 ― ジオパーク・世界遺産と

しての価値を探る


として、伊達市噴火湾文化研究所

所長の大島直行さんを講師に

もたれました。


日本人は、かつては狩猟の縄文人だけ

でしたが、途中から渡来人という

大陸からの異人種が渡ってきて、

血が混じり稲作をする弥生人が誕生

したそうです。


ただ、渡来人は北海道と沖縄には

渡らなかったそうで、この2つの地域

には、縄文の血が濃いオリジナルな

人種が残ったそうです。


北海道に残った人種はこの後アイヌ

民族につながるそうです。


文部省は、平成11年に教科書から

縄文文化に関する記述を削除しましたが、

23年に6年生の教科書に復活することが

きまっているそうです。


現在の教科書は発展史観に基づいて

いるそうですが、山を切り開き

稲作の技術を発展させた弥生時代に比べ

狩猟の縄文時代は技術の発達

がなかったため軽視されてきたそうです。

現在は技術至高主義だからでしょうか。

縄文時代の高い精神文化が理解されない

というか、軽視されてきたのだそうです。


しかし、縄文人は自然を大切にする哲学

にあふれ、その文化は1万年以上続いた

実績があります。これを聞いたヨーロッパ

の研究者はそんな文化は無いとびっくりしたそうです。


北海道は縄文文化を受け継いだアイヌ民族

がつい100年前までその文化を生きてきました。


ただ、彼らは文字を持たないため、その

実態は貝塚から見つかる土偶や土器にから

類推されています。


大島先生は縄文的生き方のすすめとして、

1、自然と共生する、山野を開拓する農耕文化

と異なる、海、山、川、月と仲良く生きる、神話を

重視し、取り過ぎない=足ることを知る


2、物へのこだわりを捨てる、本当の豊かさは

物ではなく心の豊かさが中心。


北海道洞爺湖温泉    湖畔の宿 洞爺 かわなみ

3、人と争わない、対立ではなく共存

嫉妬しない、嫉妬させない工夫を縄文人は持って

いたそうです。


縄文の遺物は本当に個性的で魅力ありますね。

技術もさることながら、この時代の皆さんの

センスを感じませんか?


この土偶は国宝だそうです
北海道洞爺湖温泉    湖畔の宿 洞爺 かわなみ
モチーフは「火」だそうです
北海道洞爺湖温泉    湖畔の宿 洞爺 かわなみ
子供でしょうか
北海道洞爺湖温泉    湖畔の宿 洞爺 かわなみ

ほとんど一生を歩けない病気だった人を

集団の一員として面倒をみたという

証拠が埋葬された遺体からわかっている

そうです。


夏に予定している旧洞爺村地区の

亀岩付近の縄文遺跡の水中探索が楽しみです。


4月中旬から北海道開拓の村の縄文時代

の展示で国宝の3体の土偶が

一定期間そろって展示されるそうです。

本物は迫力がちがうと大島先生はおっしゃって

ました。