日常のモノ #35 靴掃除&磨き道具 | わたしの、ものさし

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 ホノルルに向かう飛行機のなかで、アメリカの軍人を見かけた。
 将校だったろうか。その軍人の服は綺麗にプレスされ、しわもなく折り目がついていた。規律が厳しい軍生活では、身だしなみについても厳しく躾けられるらしい。
 何より印象に残ったのが、彼の靴。
 ピカピカに磨き上げられていて、ひとつの汚れも見当たらなかった。
 

 私が靴を真剣に選び、履くようになったのは、つい数年前のこと。
 話せば長くなるから割愛するが、自分に合った良い靴を探して履くようにしている。
 良い靴とは必ずしも高級ブランド値段が高いものとは限らない。
 自分の足と趣味に合ったもので、履いていて心地よいもの、気分があがる、そんな靴が良いと考えている。

 雑誌で見て良く思っても、実際に試着してみると、自分の靴になるか否かが分かる。

 JMウエストンもパラブーツも試着してみて自分の足に合わなかった。

 履き口が大きすぎるフランス靴はどうにもダメだ。


 靴は重要な道具なので、本当は、自分用にあつらえるべきだと思う。

 贅沢のように思われるだろうが、私はそうでもないと考える。

 すべての人は、上等で快適な靴を履くに値する存在なのだから、安い靴で済まそうなんてとんでもない。



 さて、お気に入りの靴を所有すると、靴の手入れをするようになる。

 手入れをすれば、靴の寿命も長くなる。


 靴磨きは習慣になれば、全く面倒でも苦痛でもなく、むしろ楽しい作業となる。

 ついでに家族の靴も磨いてしまう。


 いつも自分の体を支える重要な日常道具である靴。
 その靴は、できるだけ清潔にして磨いておきたい。





 そうこうしているうちに、靴磨きの道具も一通り揃った。

 ブラシも増えた。

 汚れ落とし用、ブーツのオイル用、豚毛のカーフ用で黒と茶色用、馬毛のコードバン用。

 ブラシにテプラを張って使い分けている。

 

 道具は、例によって「立てて」収納する。


 道具が揃うと、また靴磨きが面白くなる。
 靴を掃除し磨く道具は、私の生活で欠かせないものとなった。
 道具箱の収まりとしては、無印良品の竹材の箱が丁度良い。


 私は少なくとも週1回は、すべての靴を磨く。
 クリームはつけすぎると良くないので、乾拭き、ブラッシングだけでも行う。
 良い靴ほど、履くほどに足に馴染んで履きやすくなる。
 そういう靴ほど、いつまで経っても磨けば良い艶がでる。
 

 よく靴が汚い人を通勤途中に見かける。
 本当に残念。
 むしろ靴さえきちんとしていれば、上着どうであれ、なんとかなる。