良ちゃんの様子がおかしいと思ってから、病名が神経芽腫であるとわかるまでに半年かかりました。

 
今でも、時々「どうしてわからなかったのだろう。もし、すぐに病名がわかってたら、今頃、良ちゃんはここにいたかもしれない」と考えてしまうことがあります。
 
ある日、突然、良ちゃんはまっすぐ立てなくなりました。そのことに気づいた日の夜、心配で居ても立っても居られなくなったので、大きな大学病院の救急外来を受診して ます。
 
まあ、もちろんそこでわかるわけもないのですが、翌日、再訪して、脳に問題があるかもしれないからと、CT を撮ります。
 
その時から、何度検査したかわかりません。
 
別の大学病院で、紹介してもらった院長に診てもらったこともあります。
 
でも、だれも良ちゃんが神経芽腫だとわからなかった。
 
私も、まさか良ちゃんの病気が小児がんだとは思わなかったのです。
 
しかも、小児がんだとわかった日には、衝撃が大きすぎて、それまでの医療に対する怒りの気持ちさえ、湧き上がる余裕もなかった。
 
これが、運命ということなのでしょうか。
 
もし、私にもっと知識があったら。
良ちゃんを診てくれた医師に、もっと柔軟な考えと経験があったら。
 
後悔先に立たず。どんなに悔んだって時間を巻き戻すことはできないですが、やはりふとそのことを考えては悔やんでしまいます。