アイドルの事件について。

アイドルというかシンガーソングライターの方が刺された事件。

すごく様々なことを感じます。

私が音楽を始めたころはアイドル戦国時代ではありませんでしたが、

少なからず今の形は存在していました。

音楽を始めて2年目で、

アイドル系の先輩がいる事務所に所属しました。

入ってみて一番最初に感じたのは

「ファンの方は本当に歌を聞きにきているのか？」

でした。

歌い終わった後にファンの方と話をする時間が

とてつもなく辛かった。

もちろん、ファンなんて呼べる方もまだまだ少なかったし（今でもリスナーさんとなるべくよんでます）

私の横で列になって並ぶファンの方々は

先輩に高価なネックレスをプレゼントしていたりました。

そのなんともいえない光景に

全く慣れずに、当時のマネージャーの様な方に泣きながら相談したぐらいでした。

先輩は本当に常に曲を作るし、ファンへの細やかな対応も大変に尊敬していました。

ただ、

私は歌の後におしゃべりしにいき、帰り道はギリギリまでファンの方と帰るのは

どうしても慣れませんでした。

もちろん、純粋に若い私を親の様に見守ってくれたファンの方もいらっしゃるし、

そういった方しか

事務所を卒業した後も残りませんでした。

たくさんたくさん悩みました。

アイドルになればファンはたくさん出来る。

集客も出来る。

時を経て、アイドル戦国時代になり、

地下ドルが猛烈に増えたころは、

AKBさんも大活躍し始め、やはり気軽に会えるアイドルは稼げる。

という流れがありました。

ファンを大事にする。

私はこれは当たり前だと思うのですが、

ファンの大事にする仕方は本当に本当にそれが大事なのか、やっぱり馴染めずにいました。

この事件を通して、ふっと今理解しました。

《音楽以上のものは

求められても返せないから。》

これに尽きるなと思います。

ある意味、悪い言い方だと好意を分かっていながら

なんとなくその気にさせてキープしておく

みたいな行為は

ファンの方々には

本当の本当は不誠実なんじゃないかと感じるのです。

同性より異性の方がファンが尽きやすいから手っ取り早い。

私はどちらかというと世渡り下手すぎるので、

上手いことそういうことができませんでした。笑

（ちなみに先輩は、オーラや対応でどうしても好かれてしまう体質だと思います）

人を惹きつける力。

それはアーティストみんな必要なスキルで。

勝手に頑張ってれば付くスキルかもしれないけども、

何だろう。

みんな実は器用でもなくて、

常にファンとの距離感については悩みになっていて。

良い音楽を届けたい。

最高の時間だったと思っていただける歌とパフォーマンスをしたい。

と

みんな考えていて、

ステージは素っ裸になった感じなぐらい

全てが見えてしまうので

とてつもないプレッシャーもあって。

その熱量だったり

命を使ってる感をまず楽しんでいただきたいなと。

応援してるシンガーがファンに冷たいなと感じる時、

あったかもしれません。

でも、それは、自分が可愛くて

シンガー様だあ！なんて思ってるわけではなくて

終わった直後には

もう反省会が頭の中で始まります。

一通り反省してはどうしたら次のライブではお客様がもっと喜ぶか

考えているんです。

すべては音楽にも自分にもファンにも失礼がないように。

だから

上手く話せなくても是非とも応援してあげてください。

たまに本当に失礼があれば、SNSではなく顔をみて、みんなの前で言ってください。

あなたに好かれたいから歌っているわけではなく、

自分を好きでいたいから歌っています。

私の場合なんか、

真ん中っ子だったのもあるのか、

昔から人を笑わせたり、歌を歌ってみんなにみてもらうのがすきでした。

本当は注目されたかっただけかもしれません。

そんなダサいダサい理由で歌っていたのかもしれないと振り返ると

ゾッとしておりますが、

アーティストはステージに立ったり、笑顔で話しかけてきますが、

思ってるほど大した人間ではありません。

（尊敬してる先輩は山ほどいますが）

なので勝手に妄想を膨らませて素敵なガールだと勘違いしないでください。

（私には心配の余地なし笑。）

この事件で

アーティストとファンとの距離がお互いが気持ち良いものになるように

切に願うとともに

女の子の回復を祈ってます。