授業のUD化:極意②話を短く,一目でわかるようにする。(具体的なモデル) | 1日5分で教師力アップ!インクルーシブ教育時代の生き残り術【DATABANK】

例えば,このように話を始めます。


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黒板,またはフリップに話の目次を書く。
教壇に立つ。子ども達を見渡す。
          

「これから3つ,お話をします。」
「1つ目は,今日の予定が変わりま
す。予定表を見てください。」

実際に,予定カードを並べ替える。

「こうなりました。」

5秒,心の中で数える。子ども達が
予定表を見て,1日の流れをイメー
ジする時間をとる。

「2つ目。体育館のステージの上には上がってはいけません。
今日から工事が始まります。けがをするかもしれません。
危ないです。体育館のステージの上には上がりません。」

「3つ目,最後です。(みなさん話の聞き方がいいですね。と,ほめ
る)」
「このクラスが今週のあいさつ運動チャンピオンになりました!おめ
でとう!(笑顔で,拍手をする)」
「あいさつをする人は誰からも好かれます。あいさつは先にした方が
勝ちです。」

子ども「先生,また同じこと言ってるーーー。」

「はい,大事な事は何度でも言いますよ。そして,みなさんは,
それができるようになってきています。先生はうれしいです。」
「朝のお話は終わりです。」
ここまでで,90秒。         


「では,算数を始めます。」
「5秒で教科書を出します。」
全員が出しているのを確認して「OK!」

「4秒でノートを出します。」
全員が出しているのを確認して「いいね!」

「3秒で筆入れを出します。」
全員が出しているのを確認して「すばらしい!」

「45ページを開きます。」
全員が開いているのを確認して
「完璧です!では,みんなで問題を読みます。」

OKOKOKOKOKOKOKOKOKOKOKOKOKOKOKOKOKOK


1.スピーチは90秒以内。
「3つ,お話をします。」
といって,話を始めるのが基本ですね。


その1つの話題は30秒で終わらせるようにします
それ以上話をしても,子ども達の頭には残らないからです。


2.連絡事項が3つより多くある場合
職員朝会などで,先生方が次々と連絡をしていき,
子ども達に伝えなければならない事がたくさんになってしまうことがあります。


そこで,優先順位を決め,話す事は3つにしぼります。

4番目以降は,黒板か,学級の連絡掲示板などに大きく書いて貼っておきます。
この「書く」という一手間が,話を短くするために必要なのです。

「書く」のをめんどくさがっていると,だらだら話をする先生に逆戻りです。



3.指示は10秒以内=「一事一指示」
「はい,みなさん,教科書とノートを出して,34ページを開いてね。その練習問題をやったら,先生に持ってきなさい。終わった人はドリルか読書をしていましょう。あっ!まだ,お話終わってないでしょう!最後まで聞いてからですよ。」


長い指示は,子どもは覚えていられません。
聞いていないのではなく,聞いていても記憶のコップからあふれてしまっているのです。



4.机間指導をしながら指示をしてはいけません。
多くの先生が,子どもが課題に取り組んでいるときに,
付け足すかのように,歩きながらいろいろなことを指示したり,
アドバイスしたりする姿を見ますが,あれは何のためでしょう???


子どもが集中して作業できません。うるさいです。
子どもには聞く構えができていません。自分の作業をしているからです。

移動している物体が,発している音声をすべて聞き取ることは不可能です。
それは,宣伝カーと一緒です。

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個々に小声でほめるのはありです。
それこそ机間指導というのですが…。
全員にまねさせたいこと,モデルになる子を,大きな声でほめるのもありです。



5.説明や指示の方法はパターン化します。
発達障害や知的障害のある子ども達には,
変わらない,いつもと同じやり方が安心するのです。


先生が話す立ち位置は決めておきます。構造化といいます。
例えば,先生が教壇に立ったら「話をするとき,私は聞くとき」という
パターンを作るのです。


予告指示「これから話をします」をして,子どもの目が先生に集まっているか見渡します。
話を聞ける姿勢を作ってから,話し始めます。
ガヤガヤした中で話し始めるのは,危険です。


話を聞く姿勢が作れない子がいる場合。その子達を待っているのは時間の無駄です。
話の前に,一つ指示を出して,子ども達を動かしてしまいましょう。
「周りのゴミを10個拾います。」
「起立!5人とじゃんけんをして,勝ったら席に着きます。」など,
すぐ終わる活動を指示しましょう。


落ち着かない子達も,周りを見て動き始めます。
できたことをほめます。


それから話し始めます。
パターンは1回ではできあがりません。

何度も繰り返して,先生も子どもも「当たり前」になることが必要です。
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