以前にも書きましたが、私が今期観ているドラマは『リバーサルオーケストラ』と『ブラッシュアップライフ』の2本です。
タイプは違いますが、どちらも脚本が良く練られていることと上手い役者が揃っていることが共通点に上げられると思います。
清水友佳子さんの脚本は第8話でもきめ細かさが存分に発揮されていたと思います。
先週スパイがいるらしいということで、玉響の巾着が映りましたが、松本弓香(行平あい佳)がそれを持っているシーンがあって、一瞬視聴者に疑わせておいて、実は大方の予想通り土井琢郎(前野朋哉)というオチ。
これを無駄に引き延ばして週を跨がないのがいい!
『ブラッシュアップライフ』を観ている者からすると、やっぱり前野さんだよね~と嬉しくなってしまいました。
「まえの景色がよく見える!」の広告が映った時、あーちん(安藤サクラ)の身が危ない!って思いましたもの。
穂刈良明(平田満)の娘・香取喜美子(内田慈)が「おばあちゃんの介護で大変だったから、自分の時はホームに入れてほしいって」と言うのですが、その前に穂刈冴子(宮崎美子)が買い物に行きたがるシーンで「おばあちゃん機嫌、悪くなるから」と言っていて、冷蔵庫の中に同じ納豆がずらりと並んでいるシーンもあって、おばあちゃんの介護の大変さの一端が伺い知れるんですよね。
そういったことも含めて良明は冴子に「何もしてやれなかった」という後悔の念があるのでしょう。
しかも、悲しいことに、もはや良明を良明とは認識していない。
常葉朝陽(田中圭)を良明と思い込んでいる冴子を見つめる良明の表情よ!
いや、しかし、あの朝陽のエスコートのスマートさったら何?
庄司蒼(坂東龍汰)には「責任も取れないのに、家庭の事情に深入りするべきでないのでは」と言っていたのに・・・これも谷岡初音(門脇麦)が「でも、同僚としてできる範囲のことはしたいよね」という言葉を朝陽なりに考えた答えだったのでしょう。
そうそう、先週、三島彰一郎(永山絢斗)が思ったより早くいい人になったと思っていたら、朝陽から「問題は彼女ではなくあなたの中にあるんじゃないですか?」と本人も薄々感じていた本質を突かれていたのですね。納得!
思ったより早くと言えば、佐々木玲緒(瀧内公美)と藤谷耀司(渋川清彦)の結婚の早さよ!
谷岡奏奈(恒松祐里)の「電撃過ぎる!」という視聴者の声を代弁するようなセリフに、うんうんと頷いていました。
セリフと言えば・・・
清水友佳子🎼@somari04298話、朝陽と朝陽パパのシーン。「親父、ずっと元気でいてくれよ。な」の最後の「な」は田中圭さんのアレンジです。あそこすごく好き。「な」があるだけで印象変わる。小さいことのようでいて大きなこと #リバーサルオーケストラ
2023年03月04日 17:35
ここは本当にいいシーンだと思っていました。
「小さいことのようでいて大きなこと」
まさにそれ!
この「な」ゆえに、役のセリフが朝陽という生きた人物の言葉になるのよね。
そりゃ朝陽を溺愛する常葉修介(生瀬勝久)ならずとも相好を崩しちゃいますよ。
そして、何より出色だったのは、穂刈がオーボエで奏でる『愛の挨拶』を聴いているうちに、冴子が穏やかな笑みを浮かべてピアノ伴奏をするように膝上で指を動かすシーン。
涙が込み上げてきました。
さてさて、この後16時からは『リバーサルオーケストラ・スペシャルコンサート大公開SP』
そろそろ正座待機せねば!