長かった浪人生活を終え、一通り振り返りも書き終わりました。

死ぬほど溜まっていた教材たちも、理系教科以外はほとんど全て捨て、部屋もかなりスッキリしました。





今回は、浪人して良かったこと、悪かったこと、現役の時の反省 なども踏まえて、受験を通して思ったことを長々と書いていこうと思います。

現役合格体験記は死ぬほど読みますが、浪人生の体験記は普通出回らないと思うので。

これから受験を迎える高校生や、今現在浪人を考えている人、コロナのせいで暇な方は是非読んでいってください。



他のブロガーさんやYouTuber、合格体験記を書くような人は、正直、元から優秀な人が多い (自分がそう思うからみんなそう思っているはず) ので、マジの凡人の話を聞いた方が絶対に面白い思って書こうとおもいます。

「現役の時はMARCH以上全落ちしたけど、浪人を経て早稲田になんとか引っかかった人」というレベルなので、そういう目で見てください。







元々、自分が通っていたのは、偏差値こそとても高いとは言えませんが、県内では毎年トップの倍率の普通の公立高校でした。



校則などあってないような自由すぎる学校で、正直言い方は悪いけど、定期テストも直前1週間で詰めればなんとかなる、まして赤点をとっても追試をちゃんと受けて先生に媚びていれば大丈夫といった感じでした。

勿論、ガチガチで成績をとって、指定校推薦で早々と早慶上理やMARCHをかっさらっていく人達も多かったですが。

また、ほとんどの生徒が部活に入り、行事も全員でバカになって本気で騒ぐのが毎年のお決まりとなっていました。





しかし、8クラスあるうちの2クラス併設されている中学校からエレベーターで上がってきた人たちが、進学実績を稼ぎ、高入の生徒で旧帝一工や国立医学部に現役合格するのは、本当に上位層だけという現実もありました。

今思えば、毎年配られる合格体験記も「高校の授業と自学自習だけで受かりました!」と書いているのは、元のスペックが高く、地頭が良い人ばかりだったような気がします。

旧帝に受かった友人は最後の方はほとんど学校に来ておらず、合格体験記の依頼にも「学校は来なくて良い」と書き、おそらく教師たちの意向で冊子に載っていないと思います。







とまぁここまでつらつらと高校のことを書きましたが、だからといって「学校はクソだ」と言いたいのではありません。



自分自身、来世も同じ高校に入りたいと思うくらい、高校生活は充実して、楽しかったです。



自分の場合、野球部に入っており、環境がちょっと特殊で、サッカー部をはじめ、ほぼ全ての部活が19時あがりが決まってたにもかかわらず、特に冬場は学校を出るのが21時22時になることもあるような感じでした。

自分は要領の悪い人間なので、高校生活は部活を中心に回っていたため、勉強に時間を費やすのはテスト前だけでした。

うちの高校で運動部に入っている人はみんなこうだと思っていましたが、最終的に良いところに行く人は、日々の小テストから積み上げてきていたのだろうと今になって思います。







自分の個人的な話を。



3つ上の姉が1人おり、誰がどう見ても、弟の自分が見ても、ハイスペック。

自分とは違い、凄まじい努力家で、コミュ力抜群。

外面の良さも全部姉に持っていかれました。

勉強も部活も行事も手を抜くことなく、何事もなんなくこなしていくような人です。

部活も最後までやり切った上で、現役で早稲田に合格していきました。



そんな姉を見て育ったわけです。

高校まで全く同じ道を歩んできた自分も、当然なんだかんだで早慶くらい届くだろうと思っていました。

正直、高校受験は 「頑張った」 というより 「当然受かるだろうと思ってなんとなく勉強していたら、たまたま本当にその通りになってしまった」 という感じでした。

大学入試もそのノリでいけると思っていたし、姉もそうだったと思ってました。

周りからも、姉のようにうまく行くだろう、と期待されていたのかもしれません。



お察しの通り、そんなに人生がうまく行くわけがなく、大学は本当の滑り止めひとつしか受かりませんでした。








この辺で、自分の振り返りは終わりにして、じゃあどうすりゃいいんだってことです。



まず超大前提として

絶対に浪人はしない方がいい


本当にしんどかったです。

人生でこの1年間以上に精神的にも体力的にもキツいことは、もうないと思うくらいしんどかったです。

勿論、浪人で得られたこともたくさんありますが、確実にデメリットの方が大きいです。

自分は推薦という制度は大っ嫌いなのですが、推薦で早々と進路を決めている人は賢いとは思います。

当然です。

受験勉強をすることなく、進路が決まるのですから。

周りで推薦で受かっていった人達は、その時点でバイトに勤しんだり、楽しく卒業旅行の計画を考えたり、大学の準備を早めに進められたりしていました。

浪人なんてしたら、10代最後という人生のピークのような、1番色々な新しい体験をして多くのことを吸収できる、そんな1年間をただただ受験のための勉強に費やすことになります。

こんなに損なことはありません。



しかし、高校3年間、きちんとテストで好成績を取り続けることなど、自分からしたら不可能に近いことでした。

恐らく、そういう人がほとんどだと思います。

なので、是非現役で受かってください。







そのために必要だと思うことを、自分が現役の時、ボロボロだった原因の自己分析を踏まえて。



優先順位について

受験科目は私立文系だと3科目から、国立理系だと5教科7科目やらなければなりません。

この中には、長い期間積み立てないと点が取れないものと、ある程度問題数さえこなせば点は取れるものがあると思います。

あくまで参考程度に自分の中での分類は、主要3科目が積立型理社が特攻型、という意識でした。



一例として英語。

自分は本当に英語が大の苦手でした。

現役の時の模試で、偏差値が50を超えたこと多分なかったと思います。

センターも「160取れたらいいな〜」くらいの低いレベルでした。

でも浪人を経て、最終的にはセンター180は安定して取れるくらいにはなんとか上げました。(本番は173しか取れていない)

分かっているとは思いますが、英語はコツコツやらないと絶対に実力はつきません。

自分は、毎週のようにある英単語の小テストなどは、他クラスからの情報リークによるカンニングのオンパレードで乗り切っていました。

当然そのツケは高3になって自分に返ってきました。

圧倒的ボキャ貧。

長文の読み方や設問の見方など、そういった解法ばかりいろんな話を聞きましたが、まず単語がわからないから速読もパラグラフリーディングもなにも、内容が全くわからない



「いやそんなこと散々言われてきたから分かってるよ」

分かるよぉ。その気持ち死ぬほど分かる。

そりゃ自分もそうだったから。

やらなきゃいけないことなどとっくに分かっているんですよね。

それで通学中や休み時間に単語帳を見るけど、他のこと考えてしまったりして結局やったことといえば、知っている単語と知らない単語の選別くらい。



自分は浪人が決まった後、英語はとにかく単語をやりました。

ここで強く言いたいのが、単語だって立派な勉強だということ。

なんとなく単語は隙間時間を埋めるためにやるものという感じに思っている人は、今すぐその考えを変えるべきだと思います。

英語が人並みにできる人や得意な人は、多分そんなの思ったことすら無いと思いますが、英弱の人はみんなそう思ってしまっているはずです。

英単語は自習室できちんと机に向かって、長文を読む時同様に本気で取り組む。

これは考えを変えてやって良かったです。



この他の教科も色々ありますが、終わらないので、そのうち書きたいと思います。





勉強法について

多くの本や動画などで「○○勉強法」などとタイプの違うやり方がさまざま出回っています。

自分も色々調べたりしていました。

その中でいろいろ試しましたが、結局どれも続かないんですよね。

こんなの聞きすぎて何の参考にもならないとは思いますが、自分で決めた方法でやるのが1番だと思います。



そんなことを言っておきながら、ひとつだけ「現役→浪人」の過程で変えたことを。

「違うな」と思った時はすぐにやめる

これは本当に大事です。

ある程度時間を割いた勉強は、途中で辞めるとそこまでやってきた時間と労力が無駄になる気がして、そのままダラダラ継続してしまいます。

自分もそうでした。

しかし、それまでの過程に執着して、意味のない時間を今後過ごすことほど無駄なことはありません。

高校の時の、尊敬している偉大な先輩が言っていました。

未来の自分に先行投資

過ぎてしまった時間はもう返ってくることはありません。

未来を見据えた時に、今やっている「違うな」と心のどこかで感じている勉強を続けることと、過去に執着せずに即スイッチすることの、どちらが自分のためになるのか、考えて行動することは大事だと思います。





夏について

高3の夏。

死ぬほど大事。

自分は夏休み明けの体育祭に夏を捧げ、夏で得られたものは殆どなし。

受験勉強らしいことを始めたのは9月の終わりか10月になってから。

勿論、息抜きも大事ですが、ちゃんと勉強しましょう。

これ以上、言うことはありません。








そして、今現在浪人するか迷っていたり、既に浪人が決まっている人に向けて。



世の中には「262の法則」というものがあります。

ある集団において、2割の人間が優秀な働きをし、6割の人間が普通の働きをし、2割の人間がよくない働きをする、というものですね。

よくアリのコロニーの話が例に出されて、現代文などでも出てきたりするので、知っている人も多いとは思います。

これは、浪人界隈でも同じようなことが言われています。

2割の人間は現役の時より良い結果を残し、6割の人間は現役の時と変わらない結果を残し、2割の人間は現役の時より悪い結果を残す。

さらに、第一志望の大学に入れるのは10%、まして第一志望の学科に受かるのはもっと少ないとまで言われています。

信じたくないですが、周りの浪人生を見ていると、本当にそんな感じです。

2浪が決まってしまっている人も見かけるくらいです。



自分はたまたま拾ってもらえましたが、本当に運もあります。

でも、結局そこの土俵に立てるか、紙一重のラインに乗れるかは、運では無いと思います。



この浪人の1年間、特に秋以降は絶対に周りよりやっていた自信があります。

睡眠時間を削り、昼食の時間すらいらない、その時間を勉強に費やしたいと思い、1日15時間、最低でも14時間はやってました。

自分は現役の時「質が大事」と言い続け、それに甘えて逃げていた人間なので、「量無くして質無し」というポリシーでやっていました。

結果論、自分は去年より良い結果が出たから「やって良かった」と言えますが、それが本当に正解だったかは分かりません。

睡眠時間を削ったせいで肌は荒れに荒れるし、昼食を抜くせいでただでさえ細いのに体重もかなり落ちました。

それでも、たとえ早稲田に落ちていても、自分の中に「やるだけやりきった」という思いはあったと思います。



何が言いたいかというと、浪人したから伸びるのではなく、やったから伸びる、という考えが正しいということです。



浪人をすると、支えてくれる人の大きさを本当に感じます。

自分の家は、浪人経験がある人が1人もいないにもかかわらず、自分を予備校にまで勧めてくれて通わせてくれました。

決して裕福な家庭ではないので、想定外の1年間の学費と受験料は痛手なはずです。

勿論、金銭面で浪人できなかった人、宅浪している人も多い中で、このような恵まれた環境でやれたことに感謝しかありません。

そういうことを強く感じると、浪人の1年間を少しも無駄にはできないという思いで、自分を追い込んでこれました。

浪人させてもらっている

その思いで、本当に限界まで追い込んでいかないと、現役生にあっという間に抜かれてしまいます。





じゃあ、浪人して良かったことは何なのか。

それは勿論、第一志望の大学含め、去年落ちた大学に全て合格することができたことです。

学科こそ違えど、去年蹴られた行きたかった大学に受かることができたのは、浪人したからであることは間違いありません。

「結果が全てじゃないか」

そりゃそうですが、当然、結果以外にも得られたことはあります。

同級生だった人達が自分より1年早く新たな環境でたくさんの経験をしている中、予備校で周りが同じ高校上がりの奴らでワイワイしてる中、ひとりで自分と向き合う時間が多かったことです。

これまで妥協ばかりの人生でしたが、受験のためだけの勉強を通して、少しは自分を変えられたのかなと思います。

予備校では友人を作っておけだとか、息抜きが必要だとか、色んなことを言われましたが、自分は予備校での新たな人間関係を作ることはしなかったし、それが最善だったと強く言えます。




高校の部活の同級生が言ってました。

受験は個人戦

自分の力でやれということではありません。

周りのサポートのおかげで戦いの場に立ち、その上で自分ひとりで戦う。

そんな感じですかね。





頑張って簡潔にしよう思いましたが、かなり長々と書いてしまいました。

自分より学力の高い人や、浪人したことない人は「なんか浪人してブログ書くとこんな感じになっちゃうんだなぁ」くらいに楽しんでいただけたでしょうか。

これから受験を迎える人、浪人生活を迎える人の目にはどのように映ったでしょうか。



コメントは開放しているので、アメブロに登録していなくても匿名で送れるはずなので、各教科の細かい話や、この教科の使っていた参考書を教えてほしい、こういう内容を書いて欲しい、等々あったら気軽に送ってください。

意外とやることがないので、なるべく答えたいと思います。