未定係数を含む3元連立方程式の解 | 数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

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日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

次の3元連立方程式の解を求める
ax+y+z=a+1
x+ay-z=a
x+y-az=1

 

解答作成日:2018年6月26日
テーマ:三平方の定理・方程式の整数解・円と接線の性質
履修学年:高校1年(未定係数を含む3元方程式)

中学2年で履修する「2元連立方程式」では、
x,yの2つの文字にかかる数(係数)があらかじめ決まっていて、
解も1組に定まる問題が大半です。

しかし、これが高校で履修する、a,m,nなどの未定係数が関わって来ると、
ちょっと面倒になってしまうのです!

2元連立方程式では、

未知数(x,y)の係数比が一致し定数のみが異なる場合、解は存在せず、

連立の対象となる2式が全く同じ式の場合、解は無数に存在し、

その他の場合、解は1組に定まるのです。


3元連立方程式でも、いずれか2式を連立する際の考え方は同じなのです!!


 

(ⅲ)について、係数比に気を取られると見落としてしまいそうですが、
(ⅳ)を先にやってみて、a=0の例外が発生することに気付けば何のことはありませんね。

連立方程式には

「解が1組に定まる場合」

「一定条件を満たす無数の解が存在する場合」

「解が存在しない場合」の3つのパターンがありますので、

未定係数を伴う連立方程式の場合は先に各場合を分けて検証してみましょう。