自作数学問題bot @mathquestionakt (問題44) | 数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

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中学高校の定期試験問題・大学入試問題・Twitterの数学特化系アカウントで出題された問題・閲覧した方からのご質問まで、幅広く取り扱う方針ですので、
日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

図のような底面が半径3の円、高さ2の円柱を表すグラフをs、tを変数としてx、y、zの媒介変数によって表せ

(円柱の重心は原点とし、場合分けの方法は無しとする。また、問題の意味が分かりにくい場合は画像の式を参照のこと)


解答作成日:2018年4月4日
テーマ:立体の2変数媒介変数表示
履修学年:なし

【難問注意!!】
 

|z|=1の場合と|z|<1の場合に分けられればどれだけ楽なことか…。
そう思わせられるような問題ですね。

しかし「場合分け禁止」のルールが立ちはだかる以上、x,y,zの3変数について、それぞれ1つの式でまとめないといけないのです!!

しかも、2種類の変数を用いて。

 

ここで、ちょっと思考を変えてみましょう。

「2種類の変数が使える」ということは、「2段階に分けた表現ができる」…。

「空間図形を2段階で表現する」ということは、まずは「特定の平面に固定する」…。

 

それなのです!!

 

円柱の性質を活かしてみましょう!!

「円柱を底面直径に沿って切り取ると、その断面図は常に合同な長方形になる」

かなり使えそうですね。

 

長方形の周を示す陰関数方程式につきましては、問題12の解説でご確認ください。
【問題12】xy直交座標平面上において、そのグラフの形が正方形となるようなxとyの方程式を1つ考えよ。ただし、大きさや向きは問わない。

本題では陰関数ではなく、媒介変数表示が指定されていますが、

「2本の対角線との上下関係によって、4辺の位置が定まる」という仕組みに変わりはありません!


非常に解き応えある問題で、最適な方法を模索するのに1年かかってしまいました!

しかし本題と、問題12のおかげで、平面図形も空間図形も「場合分けなしの陰関数」もしくは「媒介変数表示」ができることがわかりましたね。

 

他にも、様々な図形や立体をこのようにして関数表示できるものです。

ぜひぜひ、試してみましょう!!