図のような底面が半径3の円、高さ2の円柱を表すグラフをs、tを変数としてx、y、zの媒介変数によって表せ
(円柱の重心は原点とし、場合分けの方法は無しとする。また、問題の意味が分かりにくい場合は画像の式を参照のこと)
解答作成日:2018年4月4日
テーマ:立体の2変数媒介変数表示
履修学年:なし
【難問注意!!】
|z|=1の場合と|z|<1の場合に分けられればどれだけ楽なことか…。
そう思わせられるような問題ですね。
しかし「場合分け禁止」のルールが立ちはだかる以上、x,y,zの3変数について、それぞれ1つの式でまとめないといけないのです!!
しかも、2種類の変数を用いて。
ここで、ちょっと思考を変えてみましょう。
「2種類の変数が使える」ということは、「2段階に分けた表現ができる」…。
「空間図形を2段階で表現する」ということは、まずは「特定の平面に固定する」…。
それなのです!!
円柱の性質を活かしてみましょう!!
「円柱を底面直径に沿って切り取ると、その断面図は常に合同な長方形になる」
かなり使えそうですね。
長方形の周を示す陰関数方程式につきましては、問題12の解説でご確認ください。
【問題12】xy直交座標平面上において、そのグラフの形が正方形となるようなxとyの方程式を1つ考えよ。ただし、大きさや向きは問わない。
本題では陰関数ではなく、媒介変数表示が指定されていますが、
「2本の対角線との上下関係によって、4辺の位置が定まる」という仕組みに変わりはありません!
非常に解き応えある問題で、最適な方法を模索するのに1年かかってしまいました!
しかし本題と、問題12のおかげで、平面図形も空間図形も「場合分けなしの陰関数」もしくは「媒介変数表示」ができることがわかりましたね。
他にも、様々な図形や立体をこのようにして関数表示できるものです。
ぜひぜひ、試してみましょう!!