唐突ですが、実は最近残された母に乳がんが見つかりました。

父が亡くなった日、夜みんなで実家に集まっていると母が「ちょっとこれ見て」と言い胸を見せてきたのが始まりでした。

見せられたのは胸にできた大きな出来物。
それはシコリという次元を越えて、外に飛び出していました。
色は紫色で不気味な色をしていました。
突然見せられた私たちはそれが何なのか全くわからず、虫刺されがヒドくなった?ばい菌が入った?良性の腫瘍か?ぐらいに考えていました。

ただ、かなり大きくすごい色をしているのに全く痛みがないというのが私の中で引っかかっていました。

何にせよ、ほっといて治る感じじゃないから一旦病院で診てもらおうということになりました。

父を診てくれていた市民病院の主治医に診てもらいたかったが、市民病院は基本紹介じゃないと行けないのでとりあえず近くの総合病院の外科で診てもらうことに。

病院には兄2人も一緒に付き添い、診察室には私だけ一緒に入りました。
その時の医師は母の出来物を見るなり深刻な表情。
触って、痛くない?と聞くと母は全く痛くないです、と言いました。
すると「残念ながら、痛くないんですよね。これは」と言われ検査をする前から癌宣告も同然の発言でした。
残念ながらって…。
その後も私の顔を見て、恐らくそう(乳がん)だと思います。と言いました。
すぐにCTを撮ることになりました。
診察室を出てから、待っていた兄2人にはたぶん癌やと思うと言うと、嘘やろ!?と信じられない様子でした。
母は耳も遠く少し鈍感なところがあり、まだことの重大さがわかっていませんでしたが私たち兄妹が深刻そうに話してる様子を見てさすがに何か察したようで
「お母さん癌なん?まさかね。こんな時に…」
と言っていましたが、私はこれから検査してみないとね。と言いましたが、大丈夫という言葉は出てきませんでした。

CTでは脇のリンパが腫れていることから、胸の組織と同じものではないか?ハッキリとは言わなかったがいわゆるリンパ節転移ではないか?ということでした。

その後は細胞診をして、約1週間後
癌告知を受けました。

治療はどうされますか?と聞かれ、父がお世話になった市民病院のN先生(父の主治医)に診てもらいたいのですが…と言うと、その医師もN先生のことを知っていて乳腺専門の先生だからそれがいいと思う、と言い紹介状を書いてくれました。

N先生が乳腺の専門医だったなんて知らなかった…。
こんな偶然ってあるのかな。
こうしてまた父との思い出が詰まった病院で、同じ主治医にお世話になることになりました。

母は告知の日、ショックで泣いていました。

不思議と私は涙は出ませんでした。
母はきっと大丈夫!
父が守ってくれる!
そんな気がしています。

母はその出来物は半年前ぐらいから気づいていたそうなのですが、最初からシコリというより出来物のような感じでまさか乳がんだとは思わなかったようで病院の受診が遅れました。

父が亡くなる最後の1ヶ月くらいで急激に大きくなったそうです。

受診は遅れたけど、父は母のことを一番心配していたので、母の病気を知らずに旅立ててよかったのかなぁと思ったりもします。




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