2016.3.24
父はCT検査を受けました。
私は検査の日程を聞いた時にはもう休みはとれなかったので、一緒に行けなかった。
でも結果は1週間後ということだった。

2016.3.25
検査の翌日、私はお休みで職場の友達とお買い物に行っていました。
買い物中、母から着信。
嫌な予感…。
こういう予感だけは的中するから嫌になる。
母「今、N先生から電話があって昨日のCT検査の結果が出て肝臓に腫瘍があるって言ってる。今から家族と病院に来てほしいって言ってるけど来れる?」

私はついにきたか…。
肝転移か…。
心のどこかで覚悟はしていたので、冷静だった。
この日は主人も有給をとってゴルフに出かけていたので、主人にもすぐ連絡をとって帰ってきてもらった。

上の兄も仕事を早退して来てくれることに。
下の兄はどうしても仕事を抜けられないとのことで来れなかった。

そして父、母、長男、主人、私でN先生の話を聞きに行った。

診察室に入り、まずN先生が
「急に呼び出してすみません。昨日の検査の結果があまり良くなかったので早くお話した方がいいと思い集まってもらいました。」
そう言い肝臓のCT画像を見せてもらい、
「ここに腫瘍があります。肝転移です。」
と二度目の告知をされました。
続けて
「すでに全身に癌細胞がまわってる可能性があるので手術はできません。抗がん剤治療のみになります。ただ、今しているTS-1は効いていない可能性が高いので、もしするなら別の薬剤で点滴の治療になります。」
と仰いました。
他には新しい抗がん剤の副作用の話や、やっぱり痛みが出ていた場所は肝臓だったので痛み止めの話、これからは治癒を目的とした治療ではなく延命治療になるということ、今は延命治療と緩和治療をバランス良くできるということ。
最終的には緩和治療が主になっていく。
余命の話はなかったが、何も治療しなければ先は非常に短いものになると思うと言われました。
抗がん剤はやりたくてもできない人もいるから、できる体力があるうちはぜひ頑張ってほしい、と言ってくれた。

そして1週間後の3/31の診察時に抗がん剤治療をするか返事を聞かせてほしいということでした。
するなら早く始めた方がいいので4/1の抗がん剤治療の仮予約をとってくれました。

診察室を出ると、父はすぐに職場に電話し退職を申し出ていました。
余程身体が辛かったのだろう。

母は父から少し離れたところで泣いていました。
「一人になりたくない…」と。
この姿を見た時、私の張り詰めていた糸が切れて母と二人で泣いていました。

辛くて辛くて
父の顔を直視できなかった。