後から知った事なのだが


彼の巧妙な心理テクニックは


どうやら何人もの女を


モノしていたようだった…





私は果てると


暫く呆然と中身の無い赤い紙袋見つめていた


カラダの熱さはまだ収まらず


まるでマジックにかかってしまったかのように



耳の奥で彼の声が染み付いて離れない


内ももから手を抜くと


ぬっとりとした指を見つめ


自分のしてしまった行為に罪悪感をどこかに


感じてしまっていた。




ブルルブルル




「!」




タイミングを見計らったかのように鳴った


携帯のバイブ音で我にかえる



メールの着信。


彼からだ…


「赤い紙袋、開いた?」


一瞬、ドキリとした。


どうしてなんだろう?


監視カメラでもつけられているのか…


「開けたわ。素敵なプレゼント、ありがとう。」


わざと何も動揺していないように


そっけなく返したのだが…


ブルルブルル



「よかった、喜んでくれて(^^)


 今度会うとき、そのバイブ着けてきてね。


 リモコンは勿論俺が持ってるから。


 あのときみたいな


 Hな顔、また見たいな。綺麗だったよ。


 またね。」


ココロを射抜かれるようなメールに、


ただただ私は会える日を待ち望む





メス犬のように


身も


心も


変貌していくようだった。






人気ブログランキングへ

家に戻って少し冷静になってきた私は

さっき男から貰った赤い紙袋をバッグから取り出した。


おもむろに中を開けると







リモコン式ピンクローターと


本皮の首輪が入っていた




「じゃあ、今度はそっちの紙袋をつけてきて」




目の前に男がそこにいるかのように


冷静でいれなくなっている自分がいた


目の前の心地よい波にのまれるように


あの男の感触が離れない




どうしたらいい?


どうしたらいい?


待ちきれない…




手が、また無意識に太ももの内側に入ってゆく


「んっ…」


このハジマリは



「はあっう…」




くちゅっくちゅっ




もうどこにも逃れられなくなってしまう


そんな危険な香りがしていた…








人気ブログランキングへ

彼が一言、あるフレーズを唱えるだけで


私の体は反応し、


もう逃れられなくなっているようでした




「…きちゃうっおねがいヤメテ…」


「まだだよ。こないよ」


「あぁ…っはぁうっ!!!」


「モウニゲラレナイネ」



私は心のゼロの奈落へ荒縄で縛って逃げ込んだ



私は、彼から貰ったもう一つの紙袋をかかえて


まだカラダの高揚を押さえられないまま


バーを跡にした



「送ってくのに」


「大丈夫です」



私は足早にコンクリートを踏みしめる


この服の下には…


あの後の


ガターベルトとストッキングを


装着していると思うと


街中なのに頭がまっしろになっていく



内ももから伝ってくる女の愛液は


すべての解放の意味をなしているかのように


雑踏の中


頭の中はとんでもなく淫らな事を考えていることを


見透かされてしまっているのではないかと


見知らぬ町の男と目が合うたび


ドキリとしてしまうのだった。




「じゃあ、来週はそっちの紙袋をつけてきて」







人気ブログランキングへ