ただ忙しかった。

それしかない。



仕事をやめたら、不眠症も生理不順も治ると思っていた。

だけど5年以上こんな暮らしをしているんだもの。

自律神経は元に戻らないかもしれない。

一度傷ついた神経は修復できない。



忙しいしかない。

自分の中から、恋愛感情がなくなっていくのを感じる。

さみしかったけど、もう恋人がほしいというレベルじゃない。

人が鬱陶しい。

誰にもこれ以上神経を逆なでされたくない。



自律神経の変調は決定的に。

霊のせいにしてきたけれど、

一番の原因はこれでしょ。



とりあえず歌のレッスンに行く。



先週は先生が体調不良で急遽休みになった。

そのおかげで、しっかり休養ができたって。

あたしなんて、5日休みがあっても休んだ気がしない。

あたしがほしいのは休みじゃない。



レッスンに行って、

あたしの眠れない話なんていう

超つまんない話をしてしまった。

この延長が鬱なのかなって。

だらだらと時間の無駄だと思いながら、

泣きそうになった。

泣きたいときは泣いてもいいんだなと思った。

思っただけ。

それでも歌は歌えるもんなんだ。



帰りにタワーレコードに寄った。

Rayflowerの新譜を買った。



Rayflowerを聴いて帰る。

名古屋に土地勘がついてきた。

どこかで道を曲がりそこなっても、

適当なところで修正が利くようになった。



何回もリピートしているうちに、5曲目が入りこんできた。

きれいなハーモニーで始まる。

歌詞がまっすぐ入ってくる。

やさしく歌うところ、

強く歌うところ。

ハンドルを握りながら、耐えられなくなった。

それは号泣で、田澤くんが詩を歌うたびに泣ける。

なんでこんなに染みるのだろう。

「ことば」が自分の中に入ってくる。

なんでこの言葉を選んだのかなって、ひとつひとつ思ってしまう。

あるフレーズが巡ってきたら、また号泣。

家までその1曲を何十回も聴いた。



そして今も聴いている。



田澤くんは、迷った時などに

偉人の言葉を読むと言っていた。

名言集みたいなものかな。

あたしも読むんだ。

そのくだりは同感だった。

ラテン語のことわざなんかもおもしろいと思うし、

昔の人はよく言ったもんだなって思う。



歌詞を読みなおすとまた泣ける。

誰にもわかってもらえなくても、

この歌があれば生きていけるかもしれない。



曲もきれいなんだ。

声もきれいだしね。



早くライブがみたいな。

早くライブで聴きたいな。

そのときは号泣しないようにするよ。