昨日はうっかり最後まで朝生を観てしまいました。
この番組自体はそんなにすきではなかったのですが、
荻上チキさんが出ていたので。
今回間違いなく一番活躍していた荻上チキさん。
NHKの『ニッポンのジレンマ』とかシノドスの記事とかで
注目していて共感できる論客だったので
ついつい惹きつけられてテレビの前から動けませんでした。
今回のテーマはわたしより一つ下?の古市さんの著書。
『絶望の国の幸福な若者たち』について。
- 絶望の国の幸福な若者たち/古市 憲寿
- ¥1,890
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これは読んでません。
下の対談のは読みました。
- 上野先生、勝手に死なれちゃ困ります 僕らの介護不安に答えてください (光文社新書)/上野千鶴子
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- 若者の幸福…。
- これは結構危険な言葉だなあと思います。
- 当人が「わたしたちは貧しくても幸福なんだから」と主張するにせよ、
- 上の世代が「君たちは幸福なんだろ。ならいいじゃないか」と応えるにせよ。
- たぶん、ここで若者側が言っている幸福というのは、
- 経済成長を望めないから
- さして与えられることには期待していなくて、
- とりあえず身の周りにあるものを大切にして、せめて着実に、という
- あきらめに寄り添う感覚だと思います。
だから、ここでいう幸福を理由にして、
政治的努力をしない理由にはならないというか。
たとえば、先日、Mr.サンデーでミヤネさんが
『貧困女子』たち(けっきょくワーキングプアのことです)の
幸福について特集を組んでいて
「バブルを見せてあげたい」「いい嫁になる」
「ぼくらの年金払ってくれるの」という超がっかりコメントコンボを
かましてくれたことを思うと、いろいろ…・。
そういうことじゃないんですよね。上の世代に言ってほしいことは。
一方、ツイッターで同世代視聴者の意見を追ってみたところ
「わたしたちは幸福です。勝手なこと言わないで」
という言い方での反論が多かった。
もっともな主張だと、わたしも思うけど、それだけじゃ足りないよね
とも思ってしまいました。
古市さんの本のタイトルは
『絶望の国の幸福な若者たち』で『絶望の国』であることも
しっかり指摘している。
そこを混ぜて論じちゃいけないですよね。
けっこう朝生の議論は混ざってしまっていて、
荻上さんが毎回整理するんだけど田原さんの勢いが
その流れを断ってしまうというか。
観ていてもどかしかったです。
でも、いっぱい勉強になることもあって、
橋下さんに対するニガテ意識を少し前にぼやきましたが、
そのニガテ意識の正体に言及されていたので
ハッとさせられました。
もう少し冷静にものを考える必要性が大いにあるなと反省。
チキさんは冷静に切り分けて喋っていて
橋下さんに対するシステムをチェンジすることへの評価と、
マイノリティに対する差別的な発言や細かい方法論への危惧。
すごく頷けて勉強になりました。
ちなみにシノドスのこの対談が面白かったです。
http://synodos.livedoor.biz/archives/1869932.html
賛同できる点と、反省を促された点と、一方でまだ言語化できていない
不安な感情と。
途中、東さんが恩師である高橋さんを批判しているくだりが
あるのですが、その批判はわたし自身にも突き刺さるものでした。
だけど……うー……あー……(まだ整理が足りず言語化できない)。