賢いっていうのがそういうことなら...

オレは一生バカでいい...


うずまきナルト(『NARUTO』)


この言葉はナルトが師匠の自来也から、自ら離れていく友達を連れ戻すことを諦め、自分を狙う敵から身を守るために強くなることに集中しろと諭され、

「忍びとして生きていくならもっと賢くなれ

バカのままじゃ...この世界生き辛いのが現実だ...」

と、言われた言葉に対して返した台詞である。

自来也は過去にナルトと同様に自ら離れていく友を連れ戻すことができず、自分と同じ思いを弟子であるナルトにしてほしくなかったから、諦めるように言葉をかけた。


しかし、ナルトの返答に自来也は驚き、膝にあてていた手を強く握りしめた。

ナルトは諦めた自分とは違かった。強くなって、自分を狙う敵もぶっ倒し、なにがなんでも友達を連れ戻すことを曲げなかった。

その姿を見た自来也は、自分も本当は諦めたくなかったが、言い訳をして、諦めた自分と絶対諦めないナルトを比較して、自分に羞恥心と後悔を抱いたと思う。同時に自分に出来なかったことをこいつなら出来ると信じたと思われる描写がそこから感じ取ることができる。


そんな自来也のナルトへの信じ続ける気持ちが42巻から48巻まで特に強く描かれている。


このナルトのような情熱を持った人たちが現実にいる。それはFischer’sだ。

2023年7月20日「活動をお休みさせていただきます。」の動画内で、リーダーであるシルクロードさんは、周りが「頭を使って、戦略的に」、「ビジネス脳を持ってて」、「効率よく」など考えて、活動している時代だからこそ、自分たちが真っ直ぐに我武者羅に努力することを忘れてはいけない、そして、それをするのは自分たちだと語っていた。

30歳手前の自分たちはまだまだ出来ると高い情熱を示し、その年の8月に月間再生回数4億回を目指すことを宣言した。そして、それを成し遂げた。


最初から効率よく成長することを心掛けても、全てが右肩上がりにはいかない。そんなことは誰もがわかっている。しかし、すべての人がそれを受け入れる覚悟を持っているだろうか。

目的達成までの先の道のりが霧のようなものに覆われて、不安が必ず出てくる。そして、手段ばかりを気にしてしまい、その手段がいつからか目的となってしまい、知らず知らずのうちに本来の目的の道から外れ、諦める結果に陥ってしまう。


自分なりの効率を見つけていくためには、膨大な時間を要する努力が必要だ。さらに、それを継続するための情熱も必要だ。それらを身に付け、実行すれば、習慣化し、努力を努力と思わなくなり、楽しく続けることができる。それが効率になっていくと思う。


ナルトもFischer’sもものすごい実績を持っているが、その根底には長い年月持ち続けている、継続する努力と情熱がある。

彼らは初めはバカにされていた。でも、情熱を持ち、努力を続けた。彼らはバカなんかではない。夢を叶える方法を知っている「賢さ」を持った人達だ。

彼らはスーパーヒーローだ。本当にかっこいい。