アカデミー賞には主演賞と助演賞があり、主演賞のほうが格上のような気がするとおっしゃっておりました。

ちょっと気になっておりましたので、いろいろ検討してまいりましたので、投稿いたします。

 

オリンピックには金銀銅のメダルがあり、優勝者に金メダルが贈られますので、これが一番であることは明らかです。それでは銀メダルと銅メダルはどうかということになります。みなさんは気づいておられますでしょうか。表彰台で金メダリストは晴れがましい顔をしております。銀メダリストは優勝を逃して悔しそうな顔をしております。ところが銅メダリストは、とても嬉しそうにしているのです。銅メダルをもらわなければ、その他大勢になるところを、なんとか表彰台に上がれたわけですから嬉しいでしょう。

 

映画の助演賞というのは、金メダリストでもなく、銀メダリストでもなく、銅メダリストなのだろうと私は思っております。

アカデミーで、オスカー賞をもらった俳優を称賛するのは当然ですけれども、助演賞をもらった俳優にも、よかったねと声援を送ってあげたいものです。「ショーシャンクの空に」では、レッドを演じたモーガン・フリーマンに助演賞をあげたいですよ。主演賞ではないと悔しくは思わないでしょう。

 

ただ助演賞を選考するというのは難しいでことなのしょう。アカデミー賞は、ロサンゼルス地区の映画関係者の選考によるものですから、助演賞まで目配せできております。しかし三大国際映画祭の一つであるヴェネツィア国際映画祭では、助演賞が一時期ありましたけれども、現在はなくなっています。オリンピックだって、金メダリストしか表彰されなくなったら、つまらなくなると思うんですがね。

 

間もなく、今年度のアカデミー賞が決まります。

私は、映画「市民ケーン」(1941年)の脚本家の内輪話の映画「マンク」が選ばれることを期待しております。「市民ケーン」では、アカデミー賞の十部門にノミネートされながら、映画のモデルとなった大富豪から圧力がかかって、新設されたばかりの脚本賞以外は全滅してしまい、アカデミー賞最大の汚点とされておりますから、雪辱を果たしてほしいものだと願っております。