西洋美術を学んだからこそ日本美術に惹かれて徹底的に突き詰めて見ていくと、絶対他に無い価値観を持っているのに気づきます。

日本人の中にある輪廻転生について、トパル明恵さんはこんなふうに教えてくれました。

「茶道で柄杓のお湯を御釜に戻すのは取り尽くさない文化を表しています。

その昔、炭焼きをしていた時代は、森が再生出来る本数を残して移動していました。

私たちのなかにある自然と共生し滅ぼしてしまわない文化です。  

そして日本人の価値観を最も端的に表していたの次の言葉です。

西洋人は財を成した時宝石を買い身につけ飾り立てる。

日本人は財を成した時、欠けた茶碗を買い、金継ぎで再生させるという全く違うものに価値を見出す。

西洋美術の骨董を扱う審美眼で日本人と日本人以外の人達は何に価値を見い出すのかを、とても分かりやすく教えてくれます。

ラジオ放送は今週もニュヨーク在住のトパル明恵さんです。

「今野華都子の今日もくもりのち晴れ」どうぞ聴きください。

3月28日 トパル明恵さんに聞く西洋美術史から見た日本




3/21放送分はこちらです。