生きてるって
当たり前じゃないなぁ


生きてるって
すごいなぁ…
ありがたいなぁ…


ふとこんなことが
頭の中におりてきた


来月14日は、大切な人の命日。
7回忌。


実は亡くなる4日前に、彼女から電話があった。


アイツがなんか言うてきても、
気にしなくていいからな。

アイツがなんか言うてきても、
すぐに来なくていいからな。

何度も何度も繰り返す。
その時は何のこと言うてるのか分からず、
ハテナ❓をいっぱい飛ばして
とりあえず
わかったわかったと聞いてた。
アイツとは、再婚相手のMさんのこと。



そして3日後に
携帯が鳴った。





Mさんからの電話。
「〇〇ちゃん、今夜がヤマ場だから。多分もう朝までもたないって」




すぐに3日前の電話を思い出した。




わかってたんやな。
もうすぐ亡くなること。



すぐにわかった。




転職して1ヶ月の私を
新学期が始まって1ヶ月の兄を
最後まで気遣ってのあの電話だったのだろう



お通夜や式の段取りはMさんに任せて
こちらでするべき段取りをして
葬儀だけ兄と駆けつけた


会場に着くとMさんを見るなり泣いてしまって
綺麗にお化粧してもらった
彼女の冷たくなった頬を触り


遅くなってごめんな
約束通りすること済ませてから
来たよ

と言った


兄は頬を触ろうとしてためらった
わたしは
すぐに兄の手をとり頬に手をそっと触れさせた
2人して泣き崩れた


人間って
ほんまに
死んだら
体だけになるんや


もう触っても冷たいし
ピクリとも動かん


生きるって何だろう
死ぬって何だろう


いつまで生きられるのか分からない


分からないなら
今を楽しまないと
やりたいことやらないと



彼女はそれを全うする姿を見せてくれた




美容師で
歌うのが好きで
阿波踊りも好きで
あちこち行くのが好きで

通信大学で大卒免許をとり
絵手紙を習い
詩吟の師範になり
三味線の師範にもなり
安来節で優勝したり

生きてる証にとCDを作り
カラオケDAMにも曲が入ってて

乳がん発覚から17年
何も治療せず
それだけのことを
自分が楽しむためのことを
真っ直ぐにしてきた人
それをMさんはそばで見守ってくれた


亡くなる前に彼女は友だちの夢枕に立ったらしい



やっと安心して死ねる場所見つけた
とMさんのことを言ってたらしい



Mさんは
彼女のCDを枕元で流し
名前を呼び
最後の呼吸を確認してくれた

最高の人生の締めくくりを演出してくれた
スカイツリーの見える
大きな窓の広い病室で。



よく思い出すのは
さんまちゃんが言うてたで
生きてるだけで丸儲けやて


なんでもやってみたらええねん。
なんで我慢する必要があんの?
人の目なんか気にせんでええねん。



口を開けば



きよちゃん可愛いなぁ
ほんま
可愛らしいわ
うちの子が一番可愛い


30歳こえてても
いつも言うとったな。
ただの親バカやんて言うと


親バカでええねん
親が親バカにならんと誰が親バカになるんぞ?




ごもっともです!


そんな彼女のことを思ってると

夕飯時に響いた旦那さんの怒鳴り声で嫌なムードが流れたことも
なんやら笑えて来た


どう見ても理不尽なキレ方しとった旦那さんも
泣きながら最近の辛いことを話し
泣きながらご飯食べた長女も
長女を見ててもらい泣きした次女も


お父さんそんな怒り方せられん〜
優しく怒ってあげて〜

お父さんをなだめ

お母さんもよしよししてあげてと
長女のそばで背中をさする三女も
愛おしくてたまらんし

毎晩毎晩
眠りにつく前に
おかぁさん  かわいいなぁ💕
おかぁさん   だいすちよ〜💕

ほっぺスリスリ
ほっぺにブチュ〜としてくれて
歌が上手な三女が
かわいいてしゃあないし


三女が彼女と重なって仕方ない


物質的なことは大人の私たちがやってるけど
精神的に育ててくれてるのは紛れもなく
子どもたちで
どっちが優位とかなくて
どっちが偉いとかなくて
どっちが上とか下とかなくて

対等なんだと思い知らされた

ぶつかり合いながら
気づきあいながら
軌道修正しながらも


大人も子どももみんな対等


軌道修正するときは
ぶつかり合うんじゃなくて
前向きにいい気分でいたいんだよ
ということを学んだ一日だった


生きてるだけで丸儲け


笑う阿呆に
怒る阿呆

同じ阿呆なら

笑わなそんそん🎶
わくわくしながら生きていきたいな🎶