大橋一樹のブログ -2ページ目

リコーMLB開幕戦(日米プレシーズンゲーム)

アスレチックス4回に連続弾、巨人に競り勝つ


 メジャーが日本勢に勝利――。「リコーMLB開幕戦シリーズ」のプレシーズンゲームは22日、東京ドームで行われた。

 レッドソックスは初回、オルティスのソロ本塁打、ドルーの3ランで先制し、二、六回にはユーキリスの適時打で加点。阪神も二回、赤星、平野の適時打で4点を奪って追い上げたが、レッドソックスが6―5で逃げ切った。

 アスレチックスは巨人と対戦。巨人が2点を先行したが、アスレチックスは四回、野間口からクロスビー、ハナハンが連続本塁打を放って同点。九回には、ボーエンの適時二塁打などで2点を勝ち越して4―3で辛勝した。巨人は先発・上原の安定感のある投球と坂本の3安打が光った。

ホークス史上初!! 開幕連続サヨナラ

11回裏2死満塁、サヨナラ打を放った本間(左から3人目)をもみくちゃにするホークスナイン

11回裏2死満塁、サヨナラ打を放った本間(左から3人目)をもみくちゃにするホークスナイン

 ホークス史上初の開幕から2試合連続サヨナラ勝ちに王貞治監督、ナイン、そしてファンが歓喜の雄たけびを上げた。天敵、楽天のマー君に8回まで3-4と敗色濃厚だったが、その田中がマウンドを降りた9回に追いつき、延長11回2死満塁で代打の本間満内野手(35)が中前へはじき返した。2戦連続の劇的勝利で勢いづく中、23日は鉄腕ルーキー大場翔太投手(22)がプロ初先発。さあ開幕3連勝だ。

 4時間20分の激闘の結末は、どこまでもドラマチックだった。延長11回2死満塁。代打本間の打球が中前に抜けると、王監督はプロ生活50年目で初めての快感に襲われた。「(記憶に)ないですよ。願っていたけど2試合も続くなんて…」。ホークス史上初の開幕戦から2戦連続のサヨナラ勝ち。ナインと歓喜のハイタッチを終えると、思わず深呼吸した。

 開幕戦は12年目の柴原が劇弾を放ち、今度は王監督と“ホークス同期生”の14年目のベテランが大仕事を成し遂げた。カウント2-2からの6球目。松本の真ん中低め、124キロのチェンジアップを、本間がコンパクトにはじき返す。「最後は同じ球種が2球続きましたからね。いい場面で結果を出したかった」。自身3度目のサヨナラ打を冷静に振り返った。

 昨季まで通算打率・249だが、代打で昨季は打率・344の勝負強さを誇った。「柴原も本間もプロの飯を10年以上食っているし、修羅場もくぐっている。『この1球にかける』思いを出せるし、これは若い人に求めてもできない」。王監督に迷いはなかった。

 ベンチ前での「ささやき戦術」も的中した。昨年7月26日のロッテ戦では「ヒーローになってこい! 」と送り出し、9回の代打サヨナラ打をアシスト。この日は「ヒットでいいんだぞ」と冷静さを取り戻させ、2戦連続の熱狂を呼び込んだ。

 天敵の田中に8回まで3点と抑えられながら、9回に打線が中継ぎ陣を攻略。開幕前に「今季は喜怒哀楽が出せる」と宣言した王監督の気迫はナインに伝わっていた。初回はハーフスイングの判定にベンチを飛び出し、勝利の瞬間まで何度も大声を張り上げた。

 王ホークスで育った本間も証言する。「開幕2戦目ですが、これだけ気合が入っている姿は初めて」。自身もオープン戦終盤に1軍昇格。開幕スタメンに名を連ねたが、2打席連続三振で途中交代。「開幕戦で代えられた悔しさもありました」。この闘争心を王監督は待っていた。

 開幕戦は球場で赤飯を食べて臨み、試合後は友人と夕食を囲んで勝利の余韻を楽しんだ。「少し気楽な開幕」と笑った2戦目は「神の子」マー君の神通力を消した。23日は大場がプロ初先発する。「これで少し気楽に投げられるかな」。2つ並べた白星が、ルーキーの何よりの“安定剤”ともなる。 


3・20パシフィックリーグ2008シーズン開幕!!柴原 開幕逆転サヨナラ弾!!

柴原 開幕逆転サヨナラ弾
ナインから手荒い祝福を受ける柴原(中央)

ナインから手荒い祝福を受ける柴原(中央)

 史上2人目の劇弾だ!! 福岡ソフトバンクの柴原洋外野手(33)は2点を追う9回無死二、三塁、右翼席に今季1号3ランを突き刺した。1994年の伊東勤捕手(当時西武)以来となる開幕戦の逆転サヨナラ本塁打。今季を「ラストイヤー」と位置付ける王貞治監督にホークス14年目で初めてのサヨナラ発進をもたらした。指揮官としての開幕戦白星も歴代4位タイの12勝と記録ずくめの船出となった。

 歓喜の雄たけびは大歓声にかき消された。左手で右翼席最前列を指さしながら、王監督がベンチを飛び出した。「開幕から大興奮だったよ! 」。2点を追う9回無死二、三塁。プロ野球史上2人目の開幕戦逆転サヨナラアーチで、「集大成」の1年が幕を開けた。

 「チャンスをつくってくれたし、何とかしたかった。みんなの力で勝てました」。本塁で手荒い祝福を受けた柴原が目を赤くした。ドミンゴの3球目。内角低めのチェンジアップをすくい上げた。直前に151キロで胸元を突かれたが、敵の抑えを気迫でも圧倒した。

 王監督の決断が見事に的中した。「5番は柴原でいくぞ」。多村、松中に続く要に、松田ではなく柴原を指名。オープン戦では好機を生かせずに最終戦で6番に落ちたが、昨季もサヨナラ弾を2本放ったベテランの勝負強さを信じた。

 「(5番は)本来なら右、左、右で松田を置きたいところだが、柴原は経験がある。易しい球じゃなかったが、今日はいい面が出た」。6回は故障明けの本多を代打に送り流れを引き寄せた。前3打席で凡退を繰り返した多村、松中との中軸トリオも、土壇場で「三本の矢」となった。

 4年連続V逸に終わった昨季の終了直後、王監督は「来季がラストのつもりでやる」と宣言。ホークス監督14年目のシーズンへ向け、自ら積極的に動いた。外部の人材を招いた走法指導、栄養指導…。チーム再建に懸ける思いは強烈だった。

 「弱かったホークスにこられた時の『すべてを変えていく』という気迫を思い出した。フロントを含め、全員に『勝つ』というテーマが熱く伝わった」。竹内孝規最高執行責任者(COO=47)は言い切る。王監督にとって、今季は“2度目の変革期”でもあった。

 一昨年に胃の手術を受けた体も、目覚ましく回復。昨オフは術後初めてゴルフの全18ホールを歩いて回り、食事の際は「去年は無理だったけどね」と笑いながらすしネタを数え上げた。糖分補給のアメなどは手放せないが、体力面の不安も消えつつある。

 米国アリゾナでリハビリ中の斉藤にも朗報を届けた。開幕前日の19日の練習後。王監督と主力選手が国際電話で思いを伝えた。その1人が「カズミの穴は野手もカバーする」と意気込んでいた柴原。まさに有言実行の一撃だった。

 1959年の巨人入団からプロ生活50年目。その王監督が監督室を出て照れ笑いだ。「眼鏡を忘れちゃったよ。まだ興奮しているのかな」。2年前は王ジャパンがWBCで世界一に輝き、今年は球団史に残る劇勝を飾った「3・20」。この勢いに乗って、次は昨季5敗を喫した天敵マーくんを打ち倒す。