本日は灰谷健次郎著の「太陽の子」を読んだ感想です

 

・印象に残った場面

梶山先生のセリフ「教師をやり直すことにしたんや」

 

この場面は、学校の先生が生徒からの手紙を読んで、そこに書かれている本心を知り、自分のこれまでの言動を反省して、そのことを生徒である主人公のふうちゃんに話したときのセリフです。

 

教師と生徒という関係にありながら、11歳の生徒からの本音をぶつけてきた手紙を、この先生は真正面から受け止め、

自身の考え方、仕事への向き合い方を本気で反省し、そのことを他の生徒の前で堂々と話をする姿に憧れすら抱きました。

 

大人になった今だからこそ、それが簡単にできないことがわかります。

尊敬できる大人像だと思いました。

 

 

この本は、登場人物ほとんどが、感情をむき出しにしているという印象で

他人(相手)の気持ちを知ること、感情を表すことの大事さを学ぶことができます。

児童書という位置づけらしいのですが、大人が読んでもたくさんの発見がありますし、

わが子にも将来読ませたい本です。

また、沖縄出身の登場人物がメインですが、背景にある、戦時下の沖縄で起きたことも生々しく描かれており

聞きかじった程度で知識として沖縄のことを知っていたと思っていたことを反省させられました。

相手を知るとき、相手の背景や歴史も含めて知ることの大事さも勉強になりました。