$六本木ヒルズ映像ジャーナリズム

$六本木ヒルズ映像ジャーナリズム
<1年、雇用促進所に避難している子供  撮影 六本木ヒルズ映像ジャーナリズム>



六本木ヒルズ映像ジャーナリズムは、震災後、完全自費で取材活動を行ってきした。また一切のお金をどこからも受け取っておりません。従って、独自の立場で自由に取材、発言することができましたし、自由な立場で取材活動を行い、発信できたことを自負しております。


戦後、これほどまでに事実を知りたいという要望が高まったことは無いと思いますし、メディアの伝える情報によって、受け手の生命、健康が大きく左右される事態が戦後初めて大規模に生じたと言っても過言ではないと思います。そのような状況下で、情報を伝える側は、あまりの責任の大きさにより守りに入ってしまった面もあると思います。間違った情報を流せば、とりかえしのつかないことになる。確かに、原発事故による放射能飛散の状況、あるいは飛散後の人体へ与える情報において、誤った情報を提供することは、受け手に混乱と過剰な負担を強いることになってしまいます。つまり、自分たちが不特定多数の匿名者へ発する情報が、そのまま不特定多数の方々の健康、生命に影響を与える状況になり、結果として、政府発表、当局発表による手堅い情報を発信することになったと考えております。仮に政府情報が誤っていたとしても、その責任は政府になりますし、特段大きな責任問題は生じません。仮に、独自取材により、政府情報に反する情報を危機的状況において、報道したとすれば、政府当局は快く思いませんし、独自取材情報が誤っていた場合の責任問題の対処は、人事処遇を含め大変な問題になります。下手をすると流説流布などで刑事罰が課される危険性があります。震災以後、政府の意図に反する情報を流していた、テレビ局の番組、雑誌などは、流した情報が正しかったかどうかにかかわらず、スタッフ解雇(朝日ニュースター)、編集長の交代(AERA,週刊朝日)などが密かに行われております。


南相馬市の原町に家がある家族が、雇用促進所に避難しております。築40年は経過しており、あちこちに赤茶色のサビがついておりました。6畳の部屋が2部屋あり、そこでは夫婦2名とお婆ちゃん1名、小さな子供1名(上記写真)が避難されております。雇用促進所には2度ほど伺って、被災状況、東電の対応などを取材させて頂きました。旦那さんが「1年経過してからが、本当にキツイ!みんな忘れる時期だから」と語気を強めて言いました。その言葉がなんとなく頭に残っておりました。仕事を奪われて、何もすることなく、1年も6畳2間の部屋で過すのは、精神的に相当な負担があると思います。


残念ながら、旦那さんの「みんな忘れる時期だから」が、どうやら現実味を帯びてきております。12月の野田総理の事故収束宣言以後、なんとなく収束ムードが広がってきております。もちろん、個人単位では収束状況とはとても思えないというのが、心情だとは思いますが、全体的空気感としては、収束ムードになってきております。実際、原発事故を扱う記事は売れなくなってきており、原発事故に関する番組の視聴率は下がってきております。


六本木ヒルズ映像ジャーナリズムは、そのような逆風の中、末永く、福島原発事故を追って行こうと考えております。また、この問題は数年単位、数十年単位で取り組むべき問題だと見ております。しかしながら、今後も全て自費において、取材していくことは経済的負荷が大きすぎるので、この度、寄付、カンパ口座を開設いたしました。


映像ジャーナリズムの活動に共感していただける方がいましたら、カンパ、寄付のほど宜しくお願いいたします。


【寄付口座】
郵貯銀行
店番 038
預金種目 普通預金
口座番号 4993752
名義 ロッポンギヒルズエイゾウジャーナリズム