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<リチャード・A・メザード  カーネーギー研究所(アメリカ)理事長>


2月24日、東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会にて国際専門家を招へいした委員会が開催された。4月から発足される原子力規制庁の独立性と権限に関して、国際専門家が述べた。


リチャード・A・メザード (Richard A Meserve)カーネーギー研究所(アメリカ)理事長

「事業者が第一義的に安全責任を追うが、安全を規定するのが規制当局の役割である。アメリカでは推進と規制の役割を同一の省庁で担っていたが、規制当局と推進当局が同一の省にあることに批判が集中したため、1975に大統領直属のNRCが作られた。大統領は原子力の専門家ではないため、事実的にNRCは自由に意思決定ができ、政治的介入がない。

日本の場合は、経産省の下に規制当局と推進当局が同居しており、利益相反の状態であった。規制当局は安全のみを考えることができ、あらゆる介入から自由である必要がある。規制当局の役割は「放射線防護」、「原子力安全」、「セキュリティ」である。特に、「セキュリティ」は見落とされがちであるが、テロリストから原子力発電所を守る体制を作ることは大事である。NRCに忠誠をつくせるような給与、人事体系を形成しており、十分なキャリアを形成できる環境を作っている。」