怪死した母のもとへ帰省しようとした男が、奇想天外な旅に巻き込まれていく姿を描いたスリラー映画です!  (原題 : Beau Is Afraid,  上映時間 : 179分,  製作 : 2023年/アメリカ・スタジオ24,  R15+指定)



監督は、いくつかの短編映画を脚本&監督として発表後、長編監督デビュー作『ヘレディタリー  継承』でサンダンス映画祭などで注目を集め、『ミッドサマー』で世界を震撼させた "アリ・アスター"。



キャストには、『ビューティフル・デイ』『ジョーカー』『カモンカモン』『ナポレオン』の "ホアキン・フェニックス"。



『プロデューサーズ』『マイ・プレシャス・リスト』の "ネイサン・レイン"。『ブリッジ・オブ・スパイ』『ビューティフル・ボーイ』の "エイミー・ライアン"。



『レディ・バード』『DUNE デューン / 砂の惑星』の "スティーブン・マッキンリー・ヘンダーソン"。『カフェ・ソサエティ』『コロンバス』の "パーカー・ポージー"。



どこまでが現実でどこからが非現実の世界なのか、境界が曖昧でずっと悪夢を見ているような変な気分になり、スリラーというよりはブラック・コメディ感が強いです。



監督が言っているように、「ピカレスク」という文学様式を取り入れた、いわゆる「理解が難しい」作品になっていますが、この形式を映画に実験的に試みたことには感謝です。



不安症の男にまとわりつく、過剰な不安要素と孤独の嵐。過去2作に比べるとだいぶマイルドだけど、悪意だらけの演出は流石でアリ・アスターならではの作品でした。