すると、

弟子たちが近寄って来て、

イエスに「なぜ、彼らにたとえで

お話しになるのですか」と言った。

 

イエスは答えられた。

「あなたがたには天の御国の奥義を

知ることが許されていますが、

あの人たちには許されていません。

 

持っている人は与えられて

もっと豊かになり、

持っていない人は持っているものまで

取り上げられるのです。

 

わたしが彼らにたとえで話すのは、

彼らが見てはいるが見ず、

聞いてはいるが聞かず、

悟ることもしないからです。

 

こうしてイザヤの告げた預言が、

彼らにおいて実現したのです。

『あなたがたは聞くには聞くが、

決して悟ることはない。

見るには見るが、

決して知ることはない。

 

この民の心は鈍くなり、

耳は遠くなり、

目は閉じているからである。

彼らがその目で見ることも、

耳で聞くことも、心で悟ることも、

立ち返ることもないように。

そして、

わたしが癒やすこともないように。』

 

しかし、あなたがたの目は

見ているから幸いです。

また、あなたがたの耳は

聞いているから幸いです。

 

まことに、あなたがたに言います。

多くの預言者や義人たちが、

あなたがたが見ているものを見たいと

切に願ったのに、見られず、

あなたがたが聞いていることを

聞きたいと切に願ったのに、

聞けませんでした。

 

マタイの福音書13章10〜17節

 

 

・補足・

※イザヤの告げた預言…イザヤ書6章

9〜10節

 

 

旧約で預言されていた救い主(メシア)が

目の前に来ているのにイスラエルの人々、

特に律法学者、パリサイ人たちは

イエスを受け入れようとしなかった。

(ヨハネの福音書1:11参照)