姑のナオミは彼女に言った。
「娘よ。
あなたが幸せになるために、
身の落ち着き所を
私が探してあげなければなりません。

 ̄ ̄
あの方が寝るとき、
その場所を見届け、
後で入って行って
その足もとをまくり、
そこで寝なさい。
あの方はあなたがすべきことを
教えてくれるでしょう。」

ルツは姑に言った。
「おっしゃることは、
みないたします。」

 ̄ ̄
夜中になって、
その人は驚いて起き直った。
見ると、一人の女の人が
自分の足もとに寝ていた。

彼は言った。
「あなたはだれだ。」
彼女は言った。
「私はあなたのはしためルツです。
あなたの覆いを、
あなたのはしための上に
広げてください。
あなたは買い戻しの権利のある
親類です。」

ボアズは言った。
「娘さん、
主があなたを祝福されるように。
あなたが示した、今回の誠実さは、
先の誠実さにまさっています。
あなたは、
貧しい者でも富んだ者でも、
若い男の後は追いかけませんでした。

娘さん、
もう恐れる必要はありません。
あたなたが言うことはすべて
してあげましょう。
この町の人々はみな、
あなたがしっかりした女であることを
知っています。

ところで、確かに私は
買い戻しの権利のある親類ですが、
私よりももっと近い、
買い戻しの権利のある親類がいます。

もし、
その人が親類の役目を果たすことを
望まないなら、
私があなたを買い戻します。
主は生きておられます。
さあ、朝までお休みなさい。」

ルツ記3章1,4~5,8~13節


・補足・
買い戻しの権利…
「もしあなたの兄弟が落ちぶれて、
その所有地を売ったときは、
買い戻しの権利のある近親者が来て、
兄弟の売ったものを
買い戻さなければならない。
レビ記25:25参照」

親類の役目…
「兄弟が一緒に住んでいて、
そのうちの一人が死に、
彼に息子がいない場合、
死んだ者の妻は家族以外の
ほかの男に嫁いではならない。
その夫の兄弟が
その女のところに入り、
これを妻とし、
夫の兄弟としての義務を
果たさなければならない。
申命記25:5参照」