若ぇどき、この捕鯨船の船首がら鉄砲打ちしていた
おらいのじじぃ・・・。
鯨ば捕って稼いだ金で、建てたこの家
今日、ついに取り壊しの日だったんだっちゃ・・・
じじぃの兄弟連中ど立ち会って
壊されていくのば ただ黙って見ていた。
小学生の頃、チャリンコの練習付き合ってくれたじじぃ
酔っ払って、戦争の話ばするじじぃ
家の前の公園で、一緒にゲートボールしたじじぃ
近所の子供泣かして、俺の事ぶん殴ったじじぃ
ちゃっけぇ時、ごしゃぐどいぎなりおっかねぇ
んだげっと、一番やさしかったじじぃだったんだげっと
すっかり腰も曲がってしまって
すすり泣きする声で
「なんで壊すんだ?なんで壊すんだ?」
そんな後ろ姿見ながら、俺はこう言った。
「もう家の裏っかわ穴だらけで、基礎も曲がってっから直んねーんだ!んだがら一回壊すから!
(仮設住宅を指差して)あそこさ新しい家建てたから、そこさ住むべし!
ほんで、ここの土地さもう一回、家建ててやっから少し待ってろ!」
・・・・・そんなウソ、今はついていいっちゃ?
今となってはなぜか、隣の隣の玄関さ設置さいでしまってんだげっと(-_-メ
そこに『谷風』って札貼ってあっちゃ?
これ、じじぃが書いたんだげっと
家族全員、風邪ひがねで健康に暮らすためのおまじないなんだっつ。
お蔭様で、ここ8年ぐれー風邪なんてひいてねーど!
その後、車さ乗っけで
仮設住宅まで連れていって
「ここが新しい家な!」
そんで、その近くにいつもじじぃがお茶っこ飲みさ行ってた
床屋がユニットハウスで営業再開しようとしていて
「ここだったら、床屋さいつでも行ぐにいいな!」
「電動バイク買ってやっから、いつでも遊びに行がい!」
最新ですっかり耳も聞こえねぐなって、聞こえたかどうかわがんねーげっと
俺は、じじぃにそう声を掛けた。
正直、家族のことブログに書くの いぎなり考えました。
んだげっとね
これからなじょにがして、町ばキレイにしたり
自分の仕事、歯ぁ食いしばってなんとか再生したいって行動してる人もいれば・・・
おれなんかもそう!
まだまだ人生、半分も生きてねーがら
なんとかしねげねーさ。
その逆に、すがる物もなんもなくなってしまって
それなのに、自分ではどうすることもできなくって
ただ、毎日泣くだけのひとりの老人がいるってこと・・・。
決してテレビでは放送されない事実があるってこと
知ってほしかっただけです。
・・・・・・・あ
やべ!
中学の頃、屋根裏さ隠してた
大量のエロ本 処分すんの忘れでや( ̄□ ̄;)