今回は、私の地元・高知県の

中土佐町立美術館の企画展

 

中土佐町立美術館コレクション

没後100年 

黒田清輝の系譜展

 

の記録。

 

 

 

こんにちは♪

アートセンスゼロなのに

なぜか美術館巡りの楽しみに目覚めた

アラフィフ独女のkayonceです。

 

 

 

 

 

来年には南海トラフ地震対策で

高台へ移設する

中土佐町立美術館。

 

 

 

 

 

五月に訪れた今回。

 

つつじのお花に囲まれた

美術館の守護神?ヘテ。

 

 

 

中土佐町立美術館については

こちらでも紹介しています。

 

 

 

 

 

 

  “黒田清輝繋がり”という面白い企画展

 

 

黒田清輝。

“名前は聞いたことがあるぞ!”

レベルの私。(笑)

 

 

チラシを見ると、

「日本洋画界の父」

と呼ばれる方だそう。


 

今回は、そんな黒田清輝の

没後100年を記念した

展覧会とのこと。

 

 

とはいっても、

展示されている黒田清輝作品は、

こちらの「舞妓羽子板」一点のみ(笑)。

 

 

 

 

黒田清輝の「系譜展」と

タイトルにあるように、

 

多彩な系譜を楽しむ展示

となっていました。

 

 

明治美術界の中枢として

指導的立場にいた黒田清輝氏から、

直接影響を受けた画家や、

反旗を翻した画家など、

 

「黒田清輝繋がり」の

人間ドラマにも

思いを巡らせることが

できるような展示に

なっていました。

 

 

 

 

  黒田清輝ってどんな人?

 

 

黒田清輝氏は

島津藩士の家生まれ。

 

法律家になるために

18歳でパリへ留学したそう。

 

そこで日本人画家たちと

交流するうちに、

 

父親に反対されつつも、

元々好きだった絵を描く道に

進むことに。

 

そこで師事したのは

フランス人画家の

ラファエル・コラン。

 

9年間フランスで過ごし、

アカデミックな西洋画教育を受け、

様々なフランス近代絵画にも

刺激を受けたそう。


 

 

そして、明治26年に帰国。

 

日本洋画を模索し、

それが「新派」「外光派」と呼ばれ、

日本の洋画界に

新風を吹き込んだらしいです。

 

 

その翌年には、

受け継いだ画塾を

「天真道場」として開き、

若い洋画家が黒田氏を師事。

 

 

さらに、明治29年には、

東京美術学校(現在の東京芸術大学)

新設された西洋画科での

教育を任されたそう。

 

 

また、

美術団体「白馬会」も結成され、

日本の美術界も

リードしていったそうです。

 

 

 

 

 

  黒田清輝の師の師の師?


遡ること、江戸時代の

歌川 国芳(うたがわ くによし)の作品から。

 

歌川国芳:見立桃灯蔵 大序

 

 

 

あの歌川広重と同年生まれ、

幕末の鬼才と称せられた方だそう。

 

 

この歌川国芳を師事していた

五姓田 芳柳(ごせだ ほうりゅう)

という方がいるのですが、

 

明治天皇の肖像画も手掛け、

和洋折衷の画法で

人気を博したんだそう。

 

 

 

この五姓田芳柳の門下生となったのが、

山本 芳翠(やまもと ほうすい)

 

洋画家を志し、パリ留学後、

日本最初のフランス流西洋画法を

教えた方だそう。

 

 

 

こちら、その山本芳翠氏の作品↓

 

山本芳翠:洋美人

 

 

 

山本芳翠氏は

料理上手だったそうで、

 

パリ留学中には、

他のパリ留学中の日本人が

彼の料理を食しに訪ねたらしく、

 

黒田清輝も

その一人だったんですって。

 

 

そして、

この山本芳翠氏が、

黒田清輝に

画家になることを

勧めたんだそう。

 

 

山本芳翠は、帰国後、

「生巧館」という画塾を開き、

 

黒田清輝が後に帰国後、

その「生巧館」を

弟子ごと黒田氏に

譲ったんですって。

 

 

 

 

  黒田清輝を師事した画家たち

 

そして、ここからは、

黒田氏に師事した方々や、

 

さらにその方々を

師事した方々の作品。

 

 

 

まずは風景画から:

 

小林万吾:雪景

 

 

 

私、こちらの風景画、好きです。

白滝幾之助:庭

 

 

こちらは、高知・室戸の海岸の絵。

中沢弘光:土佐室戸

 

地元の風景の絵画が見れるのも

嬉しいですね。

 

 

北蓮蔵:風景(万里の長城)

 

石井柏亭:湯沢風景

 

赤松麟作:清水寺。

 

 

 

こちら裸婦像シリーズ。

 

赤松麟作:裸婦

 

長谷川昇:裸婦

 

 

 

当時、裸婦像は

「風紀を乱す」という理由で

警察沙汰になっていて、

 

当時の日本社会が

芸術に対して無理解だったことが

嘆かれたそう。

 

 

 

こちらも高知出身の、

山脇信徳氏の作品。

山脇信徳:山道

 

 

山脇信徳氏は、

黒田清輝が教授を務めた

東京美術学校にいたんだそう。

 

同期は、なんと藤田嗣治!

 

 

 

  藤田嗣治は、なんと黒田清輝のアンチ派だった!

 

 

今回の企画展で嬉しかったのは、

そんな藤田嗣治の作品も見れたこと!

 

藤田嗣治:裸婦(左)・二婦人(右)

 

 

 

藤田嗣治氏も、

東京美術学校で黒田氏に学びます。

 

ところが、

自身が描きたいものや思想が

黒田氏の教えと合わず、

劣等生扱いされていたそう!

 

 

 

しかし、パリで

マティスやピカソらと交友後、

自由奔放な美術に触れた藤田氏は、

ますます東京美術学校での

教えを批判するように。

 

 

そして、

西洋と日本を融合させた

独自の画風をパリで確立。

 

 

 

黒田清輝との対立路線にあった

藤田氏の画風。

 

面白いですねー。

 

 

 

 

  日本画と西洋画の融合の試み

 

 

今回の企画展では、

横山大観の作品も見れました!

 

横山大観:冬の月

 

 

日本画家の大観は、

洋画を取り入れた

新しい日本画に挑戦したんだそう。


 

 

  現代美術への系譜

 

現代の作品では、

猪熊弦一郎氏の作品も

展示されてました。

 

猪熊弦一郎:人物顔

 

猪熊氏は、

黒田清輝を師事した

藤島武二を師事していたんですって。

 

猪熊氏は、

ニースであのマティスを訪ねて、

指導を受けたそう。

 

 

 

丸亀にある

猪熊弦一郎現代美術館

昨年訪れた時に、


猪熊弦一郎というアーティストを

初めて知ったのですが、

 

その時は、

どういうアーティストなのか

全然分かってなくて。

 

 

ですが、今回の展示で、

戦後の主要な抽象作家だ

ということが分かりました(笑)。

 

 

 

  鑑賞後は、久礼大正市場へ

 

 

鑑賞後は、

美術館から車で

1・2分のところにある

久礼大正市場へ。

 

 

 

今回は、

元・漁師のご主人が作る

「漁師めし」が食べられ

【とみぃの台所】さんで

旬のたけのことカツオの煮物と

カツオ飯を、

テイクアウトで頂きました。

 

美味しかった♡

 

 

 


 

そして、カフェタイムは

リピートの古民家カフェ

「茶房 古久家」さんへ。

 

 

 

 

今回は、縁側席でまったり♡

 

 

 

 

 

 

これしかない、という

唯一のスイーツメニュー、

わらび餅セットを

今回も頂きました♡

 

 

 

 

 

ということで今回は、

中土佐町立美術館の企画展

 

没後100年 

黒田清輝の系譜展

の鑑賞記録でした。

 

 

 

 

最後まで見てくださり

ありがとうございました^^

 

 

アート鑑賞好きの方と

お友達になれたら嬉しいです♪

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