《つづき》
『ホテルまで来てくれないんならドーハンはしないよ。』
「行ける。私、ホテルまで行けるよ。」
『値段も8,000B以上はダメだよ。』
「うん、それで良いよ。」
一度は下心のホノオを燃え上がらせた娘;Aちゃん。
その彼女のすがるような態度に触れ、ボクは『だったらまた会っても良いかな。』っという気になってきた。
もちろん、その感情は2日前のソレと大きく違うんだけどね。
なんせ、『是非、会いたい!』だったのが『会っても良いかな。』になっちゃってるワケだし。
しかしながら、少しだけ回復したその感情も、彼女の次のセリフで再び醒めきってしまった。
「ドーハンの時にさ。おそろいの指輪を買おうよ。おそろいがイヤならネックレスでも良いなぁ・・・・・・」
んー、、なんと言うか、冷や水をぶっかけられた気分だな。
8,000B以上がダメならモノでカバーさせちゃおうって魂胆がミエミエだよ。
下手だね。
カモ(笑)の転がし方が。
そんなの、一緒に過ごしてベッドでも満足させて、ボクのキモチを一気に引き寄せてから切り出せば成約率も高まるだろうに。
抱かせ損を恐れて最初から保険をかけておこうとしたつもりなんだろうけど、逆効果だったね。
それから先のボクのセリフが全く気のないオアイソになったのは言うまでも無い。
『ブレスレットね。うん、一緒に見に行こうか。』
「ありがとう!」
『そろそろ時間だな。9月にまた会いましょうね。』
「うん、待ってる!」
帰国後のボクは、最終日に撮影した画像を彼女にLINEで送った後に、宣言することなくフェードアウトする。
最後の彼女からのLINEメッセージは、ヒザを抱えたブラウンのスタンプだった。
初めて会った時に感じた“Aちゃんがボクの日常まで入り込んでくる付きぬけた存在となる可能性”は、彼女がお金を前提とした関係を持ち出した瞬間に崩れていたのだった。
《おしまい》
《epilogue》
自ら連絡を断ってから1ヶ月以上経ったある日、あれから初となる彼女からのLINEメッセージを着信した。
なんでもスマホを変えることになったとかで、LINEが消えた時のために電話番号を登録しておいて欲しいと言うお願いだった。
今さら…な感は否めないものの、何となく気が向いて『了解』というスタンプを返信。
ほどなくして「I LOVE YOU!」というよくあるスタンプが返ってきた。
既に(自分の中では)終わったコとのやり取りなので既読スルーすべきなんだろうけど、ついつい『ありがとう。でも、キミが愛しているのはボクのおカネですから。』(残念!←波●陽区風)っと送り返してしまった。
あとからちょっとだけ自己嫌悪……
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